1日、アテネ市内の野菜を売る商店で「商売はこの30年間で最悪の状態」と不満を漏らす75歳の女性(AP) 深刻な財政危機にあるギリシャで先月30日、経済的に困窮した年金生活者の男性(61)が「孫たちにはギリシャで生まれてほしくない」との遺書を書いて、公園で首つり自殺をしているのが見つかった。ギリシャでは5人に1人が失業状態で、将来を悲観した自殺がこのところ急増している。 現地からの報道によると、男性は2人の子供を持つ電気工。遺書は同29日付で「酒や麻薬に手を出したことはなく、毎日一生懸命働いてきた。唯一犯した罪は、40歳のときに仕事を独立して借金漬けになったことだ」などと書かれていた。 世界でも自殺率が低いとされてきた同国だが、4月にアテネの広場で77歳の年金生活者の男性が拳銃自殺するなど増加が目立っている。(共同)