不通のJR山田線に代わり、県北バス(盛岡市)が4月から始めた宮古―釜石直行バスの客足が伸びない。1便数人の乗客で採算割れ状態。直行が売りだったが、6月から4カ所の停留所を10カ所に増やし、集客に努める。 22日午前9時、JR宮古駅前発の直行バスの乗客はゼロ。運転手の男性は「いつもこんな感じです」と手持ちぶさたに語った。近くにいたタクシー運転手は「そもそも釜石に行く観光客はなかなかいない」。 料金は片道1100円。県北バスによると、乗客は1日2往復で計5〜15人、ゴールデンウイーク中も1日15〜25人だった。病院や通学客は近距離バスを利用しており、直行便は観光やビジネス客を想定。約70キロと長いため、リラックスできるよう約40人乗りの大型バスを用意したのに、当てが外れた。 宮古観光協会の山口惣一事務局長は「遠野、花巻方面から宮古に来る観光客はいるはずだが、釜石で鉄路が切れていて知られて