Lesson827 書いて、自分になる。 「文章表現力」は、 うまい文章が書けるとか、 相手に伝わることに留まらない。 書くことによって、人は「考える」。 自分の内面を、言葉で深く正しく「理解」する。 そのことにより、 自分の納得のいく「選択」ができるようになり、 「意志」が芽生える。 書くことによって人は、 自分を知り、自分を表現することができる。 静岡の大学で、 3日間の集中講義を終えた時、 サポートしてくださっていた教授が、 「学生が別人になった!」 と心底驚いておられた。 それは、実践的な文章力を育てる授業で、 最後は、学生それぞれが自分のテーマを発見し、 1作書き上げて、発表する。 ひごろ学生たちを見ている、その教授は、 「3日前、集中講義にやってきた学生たちは、 うつろな目で、起きているのか寝ているのか、 わからないような、うすい反応しかなかった。 ところが、帰っていくとき