ペパボ研究所ではシステムの利用や運用における様々な障壁を取り除いた、なめらかな利用や運用を目指して研究を行っている。 本稿では、なぜなめらかでなければならないかの問いを端緒とし、定義の解釈を試みることで、なめらかなシステムの見据える未来について考察する。 考察を通して、なめらかなシステムの見据えるシステム観を再認識し、システム設計の道標にするとともにそれらの普及した場合への対処としてのなめらかなシステムの有用性を確認する。 なめらかなシステムを解釈する なめらかなシステムを構成する要件 ペパボ研究所では、システムの利用や運用における様々な障壁(ゴツゴツ)を取り除き、利用の快適さや運用における生産性の向上に繋げるため、以下の「なめらかなシステム」を提案、実現に向けた取り組みを進めている。 「なめらかなシステム」とは、情報システムのことをいうのみならず、互いに影響を及ぼし合う継続的な関係にある