東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京大会)には国内外から大勢の観客が訪れる。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委員会)は、1000万人以上の来場者を見込む。世界的にもスマートフォンの普及が進む2020年、来場者のほとんどはスマートフォンを持ち込むだろう。 約7万人を収容する新国立競技場は、1カ所に最も多くの来場者が集中する。来場者が持つスマートフォンは、もはや観戦に欠かせないツール。撮影した動画をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などにリアルタイムでアップロードするといった使い方が一般的になるはずだ。 そこでモバイル通信回線が混雑し、スマートフォンがネットにアクセスできなくなったらどうだろうか。観客は失望して帰路につくに違いない。ユーザー体験を損なわず、満足して帰ってもらうには、通信混雑は絶対に避けなければならない。 組