日本のオオサンショウウオの研究と保護の活動を行っている日本ハンザキ研究所(ハンザキは、オオサンショウウオの古い標準和名)について、以前(2011年)に紹介した。姫路市立水族館の館長だった栃本武良さんが、退職後、オオサンショウウオの生息地の川沿いの廃校を借り受け、そのままオオサンショウウオの研究・保護施設に仕立て上げたもの。NPO法人として活発に活動している。 公的な機関が、イニシアティブをとってオオサンショウウオの研究保護センターをつくることはなかなかないので、日本ハンザキ研究所は日本を代表する保全研究の中心地だし、それはそのまま、世界のオオサンショウウオ研究共同体で一目置かれる存在だということでもある。なにしろ、オオサンショウオがいるのは、日本、中国、アメリカの3カ国だけだ。その中で、日本のオオサンショウウオ研究は、ほかの国にくらべて厚みがあるらしいのである。とりわけ、動物園などで培われ