肩まで無造作に伸びたウェーブがかった髪の毛に、背中を丸めうなだれた様子のスーツ姿の長身の男。一審判決後、およそ4カ月ぶりに法廷に姿を現した経済産業省の元キャリア官僚・桜井真(29)被告は、大きく礼をしながら再び証言台に立った。 【画像】エリート官僚が手を染めた詐欺事件。判決で明と暗が・・・(画像6枚) 桜井被告:嘘で塗り固めている発言にショックを受けました。公私ともに暮らしてきたのに、私にずっと悪用されてきて詐欺をやらざるを得なかったと演じきったのには深く傷つきました。 4月21日に東京高裁で開かれた控訴審の第一回公判。被告人質問の中で、時折声を震わせながら桜井被告が訴えたのは、かつての“相棒“の元同僚に対する恨み節だった。 運命を分けた一審判決 実刑と執行猶予経産省元キャリア官僚の桜井真被告と元同僚が、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少したように装うウソの申請をして、持続化給付金な
5年前、都立高校の水泳の授業中に飛び込みを指示し、生徒に大けがをさせたとして、業務上過失傷害の罪に問われた教諭に対し、東京地方裁判所は「危険で不適切な指導を行い、教諭としての過失は相当に重い」として、罰金100万円の判決を言い渡しました。 平成28年、東京 江東区の都立高校で水泳の授業中に、高校3年生の男子生徒が大けがをした事故では、教諭の松崎浩史被告(49)がデッキブラシを越えてプールに飛び込むよう指示し、首のけい髄を損傷する大けがをさせたとして、業務上過失傷害の罪に問われました。 検察は去年、教諭を略式起訴しましたが、裁判所が略式での審理は相当ではないとして、正式な裁判を開くことになり、異例の経過をたどりました。 裁判で教諭は起訴された内容を認め、検察は罰金100万円を求刑した一方、被害者の男性は「罪に向き合ってほしい」として禁錮以上の実刑を望んでいました。 判決で東京地方裁判所の鏡味
首都圏唯一の原発で、日本原子力発電(原電)が再稼働を目指す東海第二原発(茨城県東海村)を巡り、11都府県の住民ら224人が原電に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、水戸地裁は18日、運転を認めない判決を言い渡した。前田英子裁判長は、原発の半径30キロ圏に94万人が暮らすことを踏まえ「実効性ある避難計画や防災体制が整えられているというにはほど遠い状態で、人格権侵害の具体的危険がある」と理由を説明した。(松村真一郎)
学校のレポートや会社の書類を学生や若手社員が「コピペ(コピーして貼り付ける)する」という問題があるが、なんと裁判官の世界にまで、しかも判決文という神聖な領域に、コピペが侵食していた。 変質していく裁判官 裁判官という「厳正で崇高な職務」に誇りと使命感を抱き、時に寝食を忘れ、裁判に打ち込んできたベテラン裁判官たちは、後輩の若手裁判官の意識の変化に、少なからず戸惑いを覚えている。 2002年5月、司法研修所で実施されたベテラン裁判官と元裁判官による研究会でも、この変化について議論が及んだ。 匿名処置された出席者のひとりは、若手裁判官が「裁判を事務程度に考え易く、裁判官としての背筋を伸ばした姿勢は保てなくなってゆくのではないか」との危惧を述べたあと、こう続けている。 「例えば、判決起案が差し迫っていても、それを差し置いて、夏休みには家族で海外旅行へ行く、冬休みにはどこそこへ行くといったライフスタ
覚醒剤取締法違反(密輸、使用)などの罪に問われた経済産業省元課長補佐の西田哲也被告(28)に対し、東京地裁(三浦隆昭裁判長)は10日、懲役3年執行猶予5年(求刑・懲役3年6カ月)の判決を言い渡した。 判決は「依存性は高く刑事責任は重い」としつつ、「仕事の影響でうつ病となり、治療を受けるなかでより強い効き目を求めて覚醒剤に手を出した」という西田被告の供述を踏まえ、「単なる快楽目的とは異なる」と指摘。すでに懲戒免職処分を受けたことも考慮して、執行猶予が相当だとした。 判決によると、西田被告は今年4月、覚醒剤約20グラムを隠した国際スピード郵便物1個を米国から取り寄せようとしたほか、東京都内の自宅で覚醒剤を使った。スピード郵便物は東京の税関検査で見つかった。(阿部峻介)
クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。 マイクリップ一覧へ 安全・安定的な輸送重視 JR東海の新幹線運転士を務める労働者が、喚呼ミスなどを理由に賞与を5%減額されたのを不服とした裁判で、東京高等裁判所(足立哲裁判長)は賞与減額を有効と認めた一審判決を維持した。同社は「〇〇よし」と喚呼しなければならないところ、「よし」としか喚呼していないなど16件のミスがあったとして、平成29年夏の賞与を5%減額していた。労働者は用語が少し異なっただけで減額を認めるのはあまりに形式的と主張したが、同高裁は「安全・安定的な輸送という事業の重要性と自身の職務の重大性を理解しないもので、採用できない」と退けている。… 【令和2年3月19日、東京高裁判決】
「これが自分の限界です」「自分みたいに負けないで」ーー。そう遺書を残して2005年に自ら命を絶った男性の過労自殺事件が、13年の月日が経過し、ようやく終わろうとしている。 横浜市の電気通信設備会社に勤務していた男性(当時27)は、2005年7月末の午前3時、深夜業務後の帰宅途中に交通事故を起こし、けがのため出勤できなくなった。その直後に精神障害を発症。2005年8月10日、自ら命を絶った。亡くなる1か月前の2005年7月、会社の売り上げは通常の23倍にのぼり、男性は約177時間もの時間外労働をしていた。 今回の事件で会社側は自分たちの非を認めず、虚偽説明や故人への誹謗中傷を繰り返した。 遺族が損害賠償を求めた訴訟の尋問で、社長は「36協定とかは全然わからないで会社を作っていました」と証言。1日の労働時間は8時間、1週間40時間を超えてはならないと定める労働基準法についても「すみません、それ
熊本 典道(くまもと のりみち、1937年〈昭和12年〉10月30日[1] - 2020年〈令和2年〉11月11日)は、日本の裁判官、弁護士。袴田事件第1審の担当判事(左陪席)として無罪の心証を形成しつつも裁判長・右陪席の説得に失敗し死刑判決を下したが、後年良心の呵責から合議の秘密を破って被告人(袴田巌)の無実を訴えた人物として知られる。 経歴[編集] 前史[編集] 1937年(昭和12年)佐賀県東松浦郡打上村(のち鎮西町、現・唐津市)に生まれる。父母ともに小学校教員をつとめる家庭の長男として厳格な教育を受ける。1953年(昭和28年)に鎮西町立打上中学校(現・唐津市立海青中学校)卒業、佐賀県立唐津高等学校(在学中に分離により佐賀県立唐津東高等学校となる)入学。高校入学後まもなく父が詐欺で退職金を全額騙し取られて途方に暮れる姿を見て、不正義を憎む気持ちを持つ[2]。母も妊娠で退職したため家
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