むくり。 知らない天井だ。 いや、天井……じゃない、テントだ。 昨日はテントを張って、そこで寝たんだ……… 両サイドに朔ちゃんとキャプたんがいる……… そうだ、ここは白川郷だ。 道の駅白川郷。 少しずつ目が覚めてきた。 長い一日が始まる 久しぶりのテント泊だったけど、意外とぐっすり眠ることができた。 やはりそれなりに疲れていたということだろうか。でも、身体に重さは感じない。 テントから外に出てみる。寒い。 夏であることを忘れさせるのには十分な気温だった。 20度を少し下回るくらいだろうか。 標高が高いことと、まわりを山に囲まれた盆地だということも関係しているのかしら。 川も近い。 時刻は5時くらい。 まわりにいたキャンパー達はみんな起きて、ご飯を食べたり撤収作業をしている。 早いな、と思ったけど、私も一人旅をしていたときは、日の出と共に走り出していたことを思い出し、少し懐かしい。 あたりを