ソクラテス:ところで立場を代えて、こんどは逆に、相手が自分の敵であろ うと、他のだれであろうと…[中略むにゃむにゃ]…またもしその敵が…[中略むにゃむにゃ]…またもし彼が…[ずっと略むにゃむにゃ]…ぼくの考えでは…[後略むにゃむにゃ]…。 カリクレス:ちょっと聞くが、カレイポン、いったい、ソクラテスは、こういうことをまじめになっていっているのだろうかね、それとも冗談なのかね? これが『ゴルギアス』でカリクレスの登場する場面です。 ここまでで既に『ゴルギアス』は既に半分くらい終わっているのです。 ソクラテスは年寄りのソフィストの大物ゴルギアスをさんざんやっつけます。 そこに、そばで聞いていたカリクレスは、同じくそばにいたカレイポンにこう問いかけたわけです。 ソクラテスに、ではなくて。 よくこういう人はいます。 他の人が気持ちよく大問題を論じていると、「ところで今日の夕食はなんだっけ?」と聞く