政府は22日の閣議で、来年12月2日から現行の健康保険証の新規発行を停止し、廃止する政令を決定した。マイナンバーカードを使った「マイナ保険証」に一本化する。武見敬三厚生労働相が記者会見で明らかにした。低迷する利用率の向上が課題となる。 廃止後も最長1年間は発行済みの健康保険証を使える猶予期間がある。マイナ保険証を利用していない人全員に「資格確認書」を発行し、医療機関を受診できるようにする。 今年6月に成立した改正マイナンバー法など関係法令では、健康保険証を来年12月8日までに廃止すると規定。岸田文雄首相は健康保険証の発行を来年秋に終了すると表明していた。政府は、廃止日をできる限り遅く設定することで自治体などの準備期間を確保する必要があると判断した。