気象による恩恵と被害 SF映画『ジオストーム』では、宇宙から地球上の気象をコントロールするシステムが登場する。映画ではどのような技術が使われているか不明だが、現実に天気はコントロールすることができるし、現在開発中のテクノロジーもある。 天気は農作物への恵みの雨や水力発電、乾燥による火災の予防など、私たちに恩恵を与えてくれるが、損害も多い。SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」にも関係する分野だ。2021年に世界気象機関(WMO)が公表しているレポートによると、1970年から2019年までの50年間に、世界では1万1000件の災害が発生し、死者は200万人、経済損失は3兆6400億ドルにも及ぶ。とても大きな犠牲が発生しているのだ。 日本ではどうだろうか。例えば、2019年9月の台風15号では100億ドルの経済損失が、同年10月の台風19号では150億ドルの経済損失が出てしまっている。