ゴキブリ。その悪名は日本全国にとどろき、今日もどこかでスリッパで叩かれたり、殺虫スプレーを吹きかけられたりしてゴキブリが命を落としている。だが、捨てる神あれば拾う神あり。ゴキブリたちにとっての「拾う神」が、静岡県の磐田市竜洋昆虫自然観察公園にいる。当公園の職員であり、「ゴキブリスト」を名乗る柳澤静磨氏である。 ゴキブリの魅力とは何か、おススメのゴキブリは──。『愛しのゴキブリ探訪記 ゴキブリ求めて10万キロ』(ベレ出版)を上梓した柳澤氏に、話を聞いた。(聞き手:関瑶子、ライター&ビデオクリエイター) ※ゴキブリの写真が多数出てくるので、虫が苦手な方はお気をつけ下さい。逆に、すべてのゴキブリの写真を見たいという方はこちらをどうぞ。 ──ゴキブリの魅力について教えてください。 柳澤静磨氏(以下、柳澤):魅力、ありすぎますね。それだけで1時間は話せますよ。 ぎゅっと濃縮して説明すると、多様性が非