現在、世界中で大きな話題を集めているChatGPTだが、はたしてこの技術は製造業の現場やロボットにどれほど影響を与えるのだろうか。大阪大学大学院 基礎工学研究科 システム創成専攻(豊中キャンパス)教授 兼 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)フェローの石黒浩氏はAIによって人間のようなロボットが登場しはじめれば、「日本が再び世界の製造の中心として復権していくチャンスが訪れる」と語る。石黒氏に製造業の未来を聞いた。
デジタルアーキテクト、ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者として主に社会とテクノロジーの変革に取り組む。民主主義とガバナンス、気候変動、学問と科学のシステムの再設計など様々な課題解決に向けて活動中。2011年から2019年までは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの所長を務め、2015年のデジタル通貨イニシアチブ(DCI)の設立を主導。また、非営利団体クリエイティブ・コモンズの取締役会長兼最高経営責任者も務めた。2016年から2019年までは、金融庁参与を務める。 NFTの登場によって本格化する「クリプトエコノミー」 皆さんの中には、web3を何かよくわからない世界、と受け止めている方もいるかもしれません。この大きな流れを理解するうえでカギになるのが、暗号資産(クリプト)によるクリプトエコノミーの成り立ちを知ることです。 関連記事:「意味は分かるが腹落ちしない」Web
ランサムウェアやビジネスメール詐欺(BEC:Business Email Compromise)など、サイバー攻撃は手を替え品を替え、企業に襲い来る。一方で、クラウドの広がりやテレワークの推進など、企業を取り巻く技術的・社会的な環境も変化している。こうした中で、企業はどのようにセキュリティを考えるべきか。キヤノンマーケティングジャパン セキュリティソリューション企画部 部長 石川 滋人氏がファシリテータとなり、Webセキュリティの専門家であるEGセキュアソリューションズ 代表取締役 徳丸 浩氏、総務省の最高情報セキュリティアドバイザー(CISA)を務めるS&J 代表取締役社長 三輪 信雄氏のお二人に、企業を取り巻くセキュリティの現状と課題について語ってもらった。 「セキュリティ至上主義」の考え方は改める時期にきている 石川氏:まずは、現在の企業・組織が置かれているセキュリティ状況について、
誰もが一度は星空を見上げながら、宇宙の神秘に思いを馳せたことがあるだろう。こうした幼いころの夢を現実にし、今ではアメリカ航空宇宙局(NASA)でロボティクスやAI分野の研究開発に携わる小野雅裕氏は、宇宙マンガで有名な『宇宙兄弟』の公式サイトで「一千億分の八」というコラムを手掛けていることでも知られている。このたび、同コラムをもとにした書籍を上梓した小野氏に、宇宙の魅力と宇宙開発の現場について話を聞いた。 大阪生まれ、東京育ちの阪神ファン。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程終了。慶應義塾大学理工学部助教を経て、現在NASAジェット推進研究所に研究者として勤務。「2007年、短編小説『天梯』で織田作之助青春賞。2014年に著書『宇宙を目指して海を渡る』を刊行。2016年よりミーちゃんの
AIに「意識」はあるか? 意識を軸にしたロボットと人間の関係とは 人間とロボットの関係を「意識」の視点で解説したのが大阪大学 基礎工学研究科教授(栄誉教授)の石黒 浩氏だ。石黒氏は「社会で活動するロボット」の実現を目指し、日常活動型ロボットにおける課題を研究してきた。特に、自身のコピーロボットである「ジェミノイド」など多数のロボットやアンドロイド、それらの活動を支援するセンサーネットワークを開発してきたことで知られる。 「意識とAI」について石黒氏は、「ロボットが自律化していくと、ロボットに意識があるのではないかという印象を受ける」と述べる。たとえば、石黒氏の研究室で開発している「ERIKA」というアンドロイドは、普通のロボットと違って「話したい」「承認されたい」という欲求が行動のベースにあるという。 その対話のプロトコルは以下の通り、階層構造になっている。相手が沈黙だった場合、「ERIK
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