雑ネタ, 本 NAVER まとめで話題になっていた下記の記事。本に年100万使う私が選ぶ!値段の10倍得する本10選 - NAVER まとめ年間で100万円を書籍代にぶち込むというまとめ主が、その豊富な読書体験の中から精選した珠玉の10冊を紹介するというものなのだが、少し高めに見積もっても1冊2,000円前後の自己啓発書が中心のようなので、おそらく500冊程度の自己啓発書を読んだ上でのラインナップなのだと思われる。読んだことのない本も含まれているのでそのセレクトに対しての論評や感想は控えるが、「大変だなあ」とは思った。 で、ここから先は上記記事には全く関係なくなるのだが、ある日、口元に豊かな髭を蓄えた、シルクハットを頭に載せた細身の老人が俺の目の前に現れて「この100万をあなたにさし上げましょう。ただし、本を買う以外には使ってはいけませんよ、それではごきげんよう」と、インクのいい匂いのする
石水喜夫さんの『現代日本の労働経済』(岩波書店)をお送りいただきました。 石水さんはいうまでもなく6年間にわたって労働経済白書を執筆してきた労働エコノミストの代表であり、現在は京都大学で教鞭を執っています。 失業や不安定雇用といった現代日本が抱える労働問題の現状を,豊富なデータから多角的に描き出し,経済運営の抜本的な転換に向けた経済理論と政策論を構想する.「労働経済白書」の執筆を担ってきた著者が,主流派の市場経済学に代わる新たな労働経済論の枠組みをトータルに提示. 第1部の「労働経済の分析」が、労働経済白書で書けなかったところまで踏み込んだ総集編であるのに対し、第2部の「理論研究の課題」は、石水さん独自の経済学を構築しようという試みと言えます。 主流派の市場経済学に対して政治経済学を対置するその情熱的な語り口には、心を動かされる人々も多いに違いありません。 ただここでは、あえて石水さんの思
中公叢書がなんかいい仕事を連続でしてくれてます。西洋史学の先駆者たち (中公叢書)作者: 土肥恒之出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/06/07メディア: 単行本クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る 日本の戦前の西洋史学に携わった研究者たちについて,お雇い外国人に教わっていた時代から戦中の国策への迎合までを述べた通史的なもの。これは面白い。戦前の先行研究の蓄積とか,今日では殆ど顧みられない点だと思うのだけれど,それをきちんと史学史として書いているのが。 実は土肥先生は以前にも史学史の本書いてるのよね。それはソ連期の史学に携わった研究者たちの運命と苦悩を描いた一般向けの本だった。どちらも,今では歩みが殆ど忘れ去られた時代の史学史を描いたということで,職業歴史家の本領発揮だなあと。岐路に立つ歴史家たち―20世紀ロシアの歴史学とその周辺作者: 土肥恒之出版社/メ
大変お待たせしました。FuelPHP の入門書 『はじめてのフレームワークとしての FuelPHP』 がついに7月2日に発売されることになりました。待った甲斐があったと思われるような完成度の高い書籍に仕上がりました。 この本は、以下のようなことが当てはまる人に自信を持ってお薦めします。 FuelPHP に興味があるが、Web の情報は断片的で、しかも正確なものかどうかもよくわからなくて困る FuelPHP の全体像や考え方を手っ取り早く知りたい また、以下のようなことが当てはまる人にも是非お読みいただきたいです。 PHP は使ってるけど、フレームワークって何?Smarty とどう違うの?まだ使ったことがないので知りたい PHP 使ってるけど、どうにもレガシーでこの会社大丈夫か?と疑問を感じる 使ってるフレームワークがオレオレフレームワークでしかも実装がイケてない。あと、他人がメンテできず困
『図書』は大勢の知的好奇心あふれる読者に1938年の創刊以来愛読されてきた「読書家の雑誌」です。 古今東西の名著をめぐるとっておきの話やエピソード、心を打つヒューマン・ストーリー、旅のときめき体験、人生への思索などを綴る、滋味あふれるエッセイの数々。 文学・芸術・学問の面白さを語る対談・座談・インタビュー。若手からベテランまで『図書』ならではの一流の執筆陣が書き下ろす文章の力と味わいは、日常生活にピリッと刺激を与えるスパイスの働きをするはずです。 魅力的な本との出会いの場、読書の新しい愉しみ発見の場として月刊『図書』の定期購読をおすすめいたします。 巻末の新刊案内は岩波書店の出版活動の最新情報をいの一番にお届けする「読者と岩波書店を結ぶホットライン」です。 綴じ込みの〈書籍注文ハガキ〉もご利用ください。
安部首相のあまりにも不可解なタイミングの退陣表明のあと、ウェブ上ではアメリカ・ブッシュ政権の陰謀とか某カルト宗教団体の陰謀など、「陰謀論」が飛び交っているようです。「陰謀論」は、マスコミではほとんど流れていないという点に特徴があります。逆に言えば、麻生クーデター説のように、マスコミに出ているものは「陰謀論」とは呼べないということです。マスコミにはけっして出ない「真相」があるという信念の背景には、外国やエリート集団や秘密結社や宗教集団や宇宙人などといった、影で社会を動かしている巨大な権力が、政府やマスコミをも動かして「真相」を隠しているのだから、むしろ政府の公式見解やマスコミに出てきたものはすべてまやかしだという信念があります。 「陰謀論」の人気は、誰も全体を見通せなくなっている現代社会の複雑さを一気に単純にして縮減してくれることと、自分だけが「真相」を知っているという自尊心を与えてくれるこ
名探偵の代名詞、シャーロック・ホームズ。 全作品を合計すると60作品(長編4、短編56)にもなります。 文庫本にして9~10冊ですから、全部読み切るのはなかなか大変です。 原作の著作権はすでに切れていますので、英語のテキストは数多くのサイトで公開されていますが、 邦訳はほとんど著作権が残っており、インターネット上で自由に読める邦訳はごく一部に過ぎません。 このサイトでは、既存の著作権に抵触しないように、全ての作品を改めて原作から翻訳し直して公開しています。 初出誌のストランドマガジンに掲載されたシドニー・パジェットのイラストも、ほぼすべて掲載してありますので、パソコンや携帯から、存分に世紀の名探偵シャーロック・ホームズの魅力をお楽しみください。 Tweet
「どうぶつしょうぎのほん」(参照)は書名の通り、「どうぶつしょうぎ」(参照)の本だし、棋士でもあるふじたまいこさんのイラストがふんだんにあり、同じく棋士のきたおまどかさんのやさしい解説で書かれているので、子供でも読めるようになっている。が、読んだ印象は、どちらかというと、子供に「どうぶつしょうぎ」を教えるときの指導要領に近い。 本書がなくても、「どうぶつしょうぎ」は十分楽しめる。が、その面白さを子供に伝えようというときには、手元に一冊あるとよいだろう。もちろん、「どうぶつしょうぎ」に夢中になって、もっと強くなりたいという人にも向いている。 「どうぶつしょうぎ」とは何か? 3×4という小さな盤面で、動きを簡略化した4種の駒を使う将棋である。将棋で言えば、駒は、王、歩、飛、角といったところだが、盤面が狭くどの駒も一回に一マスしか動けないから、飛・角とは違う。とはいえ、当然、将棋の簡易版、サブセ
「本を読まなくても読書感想文が書ける」みたいな話は(「これをコピペしろ」みたいなサイトを含めて)ネット上にいくらも転がっている。 もう少し心ある人に向けて、「ちゃんと本を読んで、いくらかましな感想文が書ける」方法について書く。 なぜ読書感想文は面倒なのか? ところで読書感想文に零点はない。 提出さえすれば、どれだけめちゃくちゃな日本語で書かれていてもリジェクト(突き返)されることはまずない。 落とされるとすれば、他人が書いたものをコピペ(丸写し)した時ぐらいだ。 なんとなれば、多くの読書感想文出題者は、何が読書感想文であり何がそうでないかを線引きできるような定義も持ち合わせず、したがって明確な採点基準をつくることもできず、せいぜいが大雑把な3段階評価(優・良・可)をつけるぐらいが関の山だからだ。 読書感想文は、未だに多くのところで「自由作文」的な丸投げをされている。 何のサジェスチョンもな
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大川周明―イスラームと天皇のはざまで [著]臼杵陽[掲載]2010年10月10日[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)■政教一致に大乗アジアの未来仮託 かつて竹内好は、講演の中で次のように述べたことがある。「イスラムによる世界征服というビジョンが大川にはあるような気がします」 近代日本を代表するアジア主義者として活躍した大川周明。彼はイスラームが政治と宗教の一体化を実現し、文化圏を超えて世界に拡張する姿に「世界統一」の夢と方法を見たのではないか――。それが竹内の指摘だ。 本書は大川周明のイスラーム観の変遷を綿密に辿(たど)りながら、彼の思想構造を明らかにする。 若き日の大川は、イスラームの中でも内面的・精神的・霊的な側面を重視するスーフィズムに強い関心を示し、「神秘的マホメット教」と呼んだ。しかし、その姿勢は、現実政治へのコミットという「転回」によって変化してい
以前もオススメした三土修平著『靖国問題の原点』の書評です。他の用途で今年の8月に書いた文章ですが、小泉首相が靖国でお賽銭あげたニュースに便乗して掲載します。こちらの感想に加筆したものです。他所で好意的な書評も出てきているようですが、ネットで最初にきちんと論じたのは、僕が最初だもんね。 靖国問題の原点 作者: 三土修平出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2005/08メディア: 単行本 クリック: 23回この商品を含むブログ (32件) を見る これは最近出た靖国がらみの出版物のなかでは出色の出来。「靖国問題に関心あるけど、何を読んでいいか分からない」「ただ信念を固めるためだけの読書はしたくない」という人はぜひ手にとってほしい。 近年、「靖国問題」にまつわる出版物は多い。とくに高橋哲哉著『靖国問題』はベストセラーとなり読書人からの評価は高かった。著者の「リベラル」な筆致は靖国「肯定派」か
『本日の水木サン』より 「戦争中の話だが、敵のいる前線に行くために、「ココボ」という船着場についた。ここから前線へ船が出るのだ。そういうところには必ずピー屋がある。ピー屋というのは女郎屋のことである。(中略)ピー屋の前に行ったが、何とゾロゾロと大勢並んでいる。日本のピーの前には百人くらい、ナワピー(沖縄出身)は九十人くらい、朝鮮ピーは八十人くらいだった。これを一人の女性で処理するのだ。僕はその長い行列を見て、一体いつできるのだろうと思った。一人三十分としてもとても今日中にできるとは思われない、軽く一週間くらいかかるはずだ。しかし兵隊はこの世の最期だろうと思ってはなれない、しかし・・・・・いくらねばっても無駄なことだ。僕は列から離れることにした。そして朝鮮ピーの家を観察したのだ。ちょうどそのとき朝鮮ピーはトイレがしたくなったのだろう、小屋から出てきた。 (彼女がナニカを排泄する様子の描写)
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