そのキャラクターを初めて目にしたのは、ギャグ漫画の王様・赤塚不二夫と憲法学者・永井憲一の共著『「日本国憲法」なのだ!』(草土文化・1983年4月25日刊、改訂新版は2013年5月24日刊)でのことだった。この本の中の対談ページで、赤塚が見慣れぬキャラクターがプリントされたTシャツを着ている。そのキャラクターは亀をモチーフとしているのが見て取れるのだが、それは(亀がモチーフの赤塚キャラである)バカメでもタトル君でもなく、どの赤塚漫画にも登場しないのである。 それが以下の、インターネット上に放流された画像にあるキャラクターだ。かつて、「毎日新聞」のローカルマーケティング部が発行していた子供向け兄弟誌「くりくり」のイメージキャラクター“デカメ”がその正体である。誌名はおそらく、“くりくり坊主”あたりから来ているのだろう。貝塚ひろしの漫画に『くりくり投手』というのがあったことも思い出される。 「く