『呪怨:呪いの家』は、一切こちらの気を緩めさせてはくれない。容赦のない描写の数々は、どこまでもハードで、ゴアな表現だ。副題の通り、呪いの家が物語の中心となる。本作が達成してみせたのは、呪いという現象そのものを、極めて得体の知れないものとする再定義である。作品全体のトーンを猟奇的な暴力性で覆いながら、呪いを解き明かそうとするサスペンス要素によって、ぐんぐんストーリーを引っ張っていく。まぎれもない傑作だ。 オリジナルビデオ作品から始まった「呪怨」シリーズは、瞬く間に評判となり、映画化され、さらにはハリウッド版のリメイクへと発展。その存在は、世界中に知れ渡る。同時期に生まれた「リング」シリーズと共に、ジャパニーズホラーブームの双璧をなした。そんな本シリーズが、日本の制作陣によるNetflixオリジナルドラマとしてカムバック。その誕生より携わってきた、一瀬隆重と高橋洋が共同で脚本を練り上げている。