「食べても甘いとも、酸っぱいとも感じない。『コロナだ。間違いない』と思った」ー。 熊本県内では6月21日現在、47人が新型コロナウイルスに感染し、3人が命を落とした。44人は回復したが、重症化して死の淵をさまよった人もいる。熊本市の飲食店「馬料理二代目天國」の男性店長(53)もその一人。「死を覚悟した」-。県内の感染者として熊日の取材に初めて答え、退院するまでの闘病生活や、店名公表に踏み切った理由、容赦ない差別的な言動に対する思いなどを語った。(地方・都市圏部 潮崎知博、社会部 國﨑千晶) 「コロナだ、間違いない」 「だるさを少し感じたのが3月25日の夜だった。葛根湯と市販の風邪薬を飲んで寝たが、薬が切れたら、高熱が出た。全身の節々も痛くなった。酒も飲まないし、たばこも吸わない。若い頃から体力には自信があり、風邪をひいたこともないので『もしかしてコロナかも』と思った」 最初に異変を感じた3