“「福島難しい・面倒くさい」になってしまったあなたへ”というキャッチコピーのついた書籍『はじめての福島『はじめての福島学』(イースト・ プレス)が2015年3月に刊行された。著者は、福島をフィールドに研究している社会学者、開沼博さん(31)。人口、農林水産業、観光業、復興政策、雇用、家族……。福島第一原発や放射性物質についてのみ語られがちな福島の現状を、データをもとに読み解いている。福島の問題を「風化させてはいけない」という気持ちがないわけではないが、「福島は難しい・面倒くさい」という思いが先に立ってしまい、無関心に陥ってしまう人たちの誤解を解きたいのだという。