第三回【ガイナーレ鳥取】元Jリーガー社長が描く未来図 木村元彦●取材・文 text by Kimura Yukihiko 松岡健三郎/アフロ●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo/AFLO 故郷で始めたNPO法人を基盤に 1993年の日本プロサッカーリーグ誕生から18年。経験値を伴う歴史の蓄積はピッチの外にも連なり、今年ついにJリーガー出身の経営者のチームがJ2に参戦する。 ガイナーレ鳥取の社長、塚野真樹はヴィッセル神戸でのプレイ経験を持つ。引退した選手が会社経営に参画するという意味では、例えば過去のJSL時代、マツダなどの役員はサッカー部出身者が多くいたとも伝え聞く。 しかしプロチーム、それも責任企業を持たない独立した地方クラブのオーガナイザーとして地域リーグからJ2まで牽引した人物となると史上初であろう。塚野は米子の出身、早稲田大学に進み、ア式蹴球部では相馬直樹