日本企業の関係者が集まるセミナーで、貧困層向けのビジネスでの連携を呼びかけるアリップ氏=東京都中央区、寺西和男撮影日本企業の関係者らが集まるセミナーで、貧困層向けビジネスでの連携を呼びかけるアリップ氏(中央)=東京都中央区、寺西和男撮影 【寺西和男】貧しい人々に少額のお金を貸し出し、自立を後押しする金融サービス「マイクロファイナンス(MF)」。フィリピン最大のMF機関「CARD MRI」は200万人を超える顧客を抱え、99%の返済率を誇る。格差が広がるアジアで「脱貧困」の切り札となるか。来日したハイメ・アリストトゥル・アリップ会長(56)に聞いた。 フィリピンでは農家の多くが土地を持たず、地主に小作料を納めており、1日2ドル(約200円)以下で暮らしている。アリップ氏は1986年、こうした貧しい農家を支援するNGOを立ち上げ、97年には同国初のMF専門の銀行を設立した。無担保で50〜1