大阪都構想が平成27年に続いて再び住民投票で否決され、政令指定都市・大阪市の存続が決まった。全国で2番目に狭い大阪府の中心にあり、経済機能が集積する大阪市は「まんじゅうのあんこ」といわれ、戦前から府との間で再編論争が繰り広げられてきた。前回の住民投票後に発足した府市の会議体も対立の末に頓挫した経緯があり、「あんこ」論争が再燃すれば大阪の発展は望むべくもない。 【イラストで見る】大阪市24区の開票結果 1日夜の自民党大阪府連本部。府連会長の大塚高司衆院議員は記者会見で「特別区設置を議論する間に他府県に後れを取った。大阪と関西の伸びしろを伸ばさなくてはいけない」と危機感を示した。 5年後の大阪・関西万博については「松井一郎市長、吉村洋文知事と連携し、必ず成功するよう努力する」と強調した。 市議団の北野妙子幹事長も都構想が議論された10年間を振り返り「対立の構図で進んできた。話し合いで解決すべく
「桜を見る会」追及チームの会合で、政府側出席者(右手前)から聞き取りをする野党議員ら(左側)=18日午後、国会 立憲民主党は12月9日に会期末を迎える終盤国会で、首相主催の「桜を見る会」をめぐる疑惑を軸に安倍晋三首相への攻勢を強める方針だ。ただ、ファクト(事実)を軽視したかのような追及も多く、野党からは批判が説得力を失うことを懸念する声も聞こえる。(内藤慎二) 「ファクトチェックをまずやらないといけない」 国民民主党の原口一博国対委員長は19日の記者会見で、桜を見る会に絡む新たな疑惑に関しこう答え、事実関係を慎重に見極める考えを示した。 安易な回答を控えた背景には、最近の野党議員によるファクトチェックを軽視したかのような追及への反省が透ける。 問題をめぐる「野党追及チーム」の黒岩宇洋座長(立民)は12日の初会合で、開催日の前日に東京都内のホテルで開かれた首相後援会の夕食会に関し「写真で見る
19日、参院予算委員会に臨む安倍晋三首相(左)と麻生太郎副総理兼財務相(斎藤良雄撮影)森友・加計学園問題をめぐって今起きていることはつまるところ魔女狩りであり、魔女裁判ではないか。事実や実態などどうでもよく、ただ自分たちが「敵」または「いけにえ」に選んだ相手を、手段を選ばず火あぶりにしようとしているだけではないか-。 冗談のような倒錯この1年余、野党議員や一部メディアが主張し、国民を誘導しようとしてきたことは、筆者の目には次のような倒錯だと映る。 「既得権益は尊く、岩盤規制は正義だ。規制緩和による公正な競争の導入など許せない」 「『面従腹背』を座右の銘とし、風俗店に通い詰める天下りの元締は無謬(むびゅう)の聖人君子だ」 「虚言癖があり、補助金詐欺容疑のある男の証言は信用できるが、安倍晋三首相の言葉はみんな嘘だ」 「官僚は常に善にして義なる者で、有権者が選んだ政治家はいつも悪い。政治主導より
国連特別報告者によるいわれなき対日非難が相次いでいる。 政府の圧力で歴史教科書がゆがめられている、メディアが萎縮しているなどの一方的な指摘だ。テロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案にも疑問符をつけた。 誰の話を根拠にしたのか。不当な批判を放置してはならない。 特別報告者とは何者なのか、と思う人は少なくないだろう。国連の主要な機関である人権理事会が法律家などの中から任命する。国・地域別やテーマ別に調査し、勧告などを行うものだ。 国や組織を離れ、独立した専門家の立場で調査する意義は認めよう。だが対日非難の内容には、日本の法律や制度などを十分に理解せず、事実の誤解があり、誤った指摘もある。看過できない。 例えば日本の「表現の自由」の現状を調査した特別報告者、米カリフォルニア大教授のデービッド・ケイ氏の報告書案では、教科書で慰安婦問題に関する記述が減っていることなどをあげ、「政府は介入を慎むべ
「軍艦島」として知られる端島(はしま)炭坑(長崎市)など「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録が決まった。 登録は、非西洋の国で初めて近代化を達成した日本の歩みを伝える意義がある。8県23施設の関係者の喜びは大きい。 だが、決定をめぐり大きな禍根を残したと指摘せざるを得ない。遺産の意義とは無関係な朝鮮半島出身者の「徴用工」をめぐり、政府が、「一部の施設で強制労働させられた」という韓国側の主張への配慮を示したためだ。 安倍晋三政権として、韓国政府の史実を踏まえない要求に譲歩したことは否めない。歴史への不当な介入を許してはならない。 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の委員会で、日本大使は、一部の施設について「1940年代に朝鮮半島などから多くの人々が意思に反して連れてこられ、厳しい環境で労働を強いられた」と述べた。「被害者を記憶にとどめる情報センター」を設置することも表明した。 だが、韓
長崎県・五島列島は、古くは遣唐使の寄港地として栄え、大陸との交流の窓口だった。幕末期に、黒船来航に備えて福江島に築かれた石田城はまさに国防の城で、四方のうち三方が海に突き出す「海城」だった。現代も、国境を守るためのこの島々の重要性に変わりはない。そんな五島列島に今、中国からの波が押し寄せている。その現状を報告する。(編集委員 宮本雅史)◇ 平成22年夏、福江島・福江港の沖に浮かぶ無人島の包丁島が突然、インターネット上で売りに出された。福江島民が燃料用木材の切り出しに利用していた島で、売買価格は約1500万円だった。 「中国資本が購入に乗り出してくるという話があった」。福江島の五島市役所で久保実市長公室長が振り返った。「最終的には地権者が売却をやめたことで一件落着したが…」。五島市は、五島列島最大の島の福江島など11の有人島と52の無人島を抱える。 同じ
天皇、皇后両陛下が主催されて17日に赤坂御苑(東京・元赤坂)で行われた春の園遊会で、豊田真由子衆院議員(39)=自民・埼玉4区=が、本来は入場が認められない招待者ではない女性を連れて入場したことが28日、分かった。宮内庁は衆院側に対し、園遊会のルールの周知徹底を改めて図ることを求めたという。 外交団を除き、招待者は各界功労者らとその配偶者に限られ、入場案内には「招待された方以外の方は、会場に入れません」と明記している。閣僚や国会の委員長ではない国会議員の場合は約4分の1ずつ、衆参両院の事務局が人選。宮内庁関係者によると、豊田議員は本人と夫が招待者だったが、親族とみられる女性と入場したという。 付き添いが認められるのも車いすなどの招待者の介助者に限られ、同庁関係者は「入場が認められない人は受付でお断りするが、『陛下のお客さま』にあまり強制的な対処はできない」と困惑している。
政権継続を目指しながら、あまりにも無責任ではないか。民主党が代表選を前にまとめた次期衆院選マニフェスト(政権公約)素案の内容の杜撰(ずさん)さである。民主党が直ちにやらなければならないのは、政権交代から3年間にわたる内政・外交を通じた失政を徹底的に反省することだ。 「努力と反省」との言葉は用いているものの、政権交代後の成果を強調しつつ、それが国民に伝わっていないことへの反省にとどまっている。これでは信頼は回復しない。 新たな目玉政策として児童手当の5割増拡充を掲げた。月額2万6千円の「子ども手当」は財源不足で公約通りに満額支給できなかった。結局、自民、公明両党との協議で児童手当に戻ったが、ばらまき政策の継続ではないか。反省のなさを象徴する。 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)については、「国益を踏まえ適切に対応する」としているが、新たな自由貿易の枠組みに参加する意思は不明確だ。国民生活重
【ソウル=黒田勝弘】バブル崩壊後、危機の中で20年も“現状維持”で耐えてきた日本はすごい。世界は新たな日本モデルに注目している。そしてリーダーシップ欠如に挑戦する野田首相…。日ごろは日本批判が目立つ韓国マスコミで「日本をばかにするのは誰だ!」と題する異例の日本再評価論が登場し関心を集めている。 韓国紙・朝鮮日報が発行する時事週刊誌『週刊朝鮮』(7月16~22日号)に掲載された在米記者によるワシントン発の特集記事。最近の欧米でのメディア論調を紹介しながら「世界が経済危機で右往左往するなか、欧米ではこれまでの日本の危機対応策を“日本モデル”として評価する声が高まっている」としている。 とくに経済的には円高を逆手に対外純資産世界1位を続け、輸出大国から対外投資・資産大国に転換、金融大国になるとともに貿易依存度を減らし、内需型の安定的経済構造に変化しつつあると評価している。 記事は「危機に強い日本
「知らない。言わせておけばいい」 東京都による沖縄・尖閣諸島の購入を批判した丹羽宇一郎駐中国大使の発言に対し、石原慎太郎知事は7日、不快感を隠さなかった。都内で産経新聞の取材に答えた。 藤村修官房長官は記者会見で、丹羽氏の発言を「政府の立場を表明したものでは全くない」と否定した。民主党の前原誠司政調会長は「大使の職権を超えており、適切な発言ではない」と強く批判し、「私は東京都よりも国が買うべきだと考える」と述べた。 丹羽氏をめぐっては今回の英紙インタビューに先立つ5月4日にも、訪中した横路孝弘衆院議長と習近平国家副主席との会談に同席し問題発言をしていたことが7日、分かった。 丹羽氏は習氏に対し、日本国内で石原氏による沖縄・尖閣諸島の購入表明を支持する意見が多数を占めることについて、「日本の国民感情はおかしい」と述べていた。複数の横路氏同行筋が明かした。 丹羽氏はこの際、「日本は変わった国な
【ワシントン=石元悠生】東京都の石原慎太郎知事は16日午後(日本時間未明)、ワシントン市内で講演し、「尖閣諸島を(東京都が)購入する」と明らかにした。すでに、地権者サイドとも交渉し、合意を得たもようだ。沖縄県石垣市とも協力する方針という。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く