【北京・井出晋平】9日から東京で開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会の関連行事に、中国の大手銀行が参加を見送ると、中国メディアが8日伝えた。日本政府による尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化への反発が理由とみられる。 新華社通信などによると、中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行など大手国有銀行が、日本の金融機関などが開く関連行事を欠席し、訪日を見送る。尖閣国有化以降、中国側の申し出による日中間の経済交流行事の中止が相次いでいる。 ただ、謝旭人財政相と周小川・中国人民銀行総裁は総会に出席する見込み。日本への反発を示す手段として民間交流を控える一方、財政・金融当局のトップが出席して中国の存在感を発揮することで、バランスを取る狙いがあるとみられる。