國重惇史さん 戦後最大の経済事件と呼ばれたイトマン事件。旧住友銀行(現三井住友銀行)の巨額資金が、中堅商社イトマンの地上げなどにからんで闇社会に流れたとされ、住銀首脳の辞任につながった。 当時、旧大蔵省に内部告発文を送ったのは自分だった、と近刊の自著「住友銀行秘史」(講談社)で四半世紀を経て明かした。 「このままでは闇社会の食い物にされる」。住銀の部長だった1990年3月、実情を耳にして真相究明を決意。以来、記録をつけた手帳8冊をもとに執筆した。 描かれた動きは、まるで新聞記…
著者に会いたい「黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実」 《リチャード・ロイド・パリーさん(46)》 2001年、英国人女性ルーシー・ブラックマンさんが遺体で見つかった事件。発覚当時から事件を追い続けた英国人ジャーナリストが、手記をまとめた。 当時は英インディペンデント紙の特派員。「記事になる話」としか思わなかった。だが、世の関心が薄れても、次第に夢の中にまで事件が出てくるほど入れ込んだ。イラク戦争の取材中も頭を離れることはなかった。「ただの犯罪の話ではない。私がよく知る日本と英国という二つの社会が交わる物語だと思った」 初来日は16歳の時。クイズショーで優勝して得た日本旅行だった。ヨーロッパとは全く異質の文化に魅了され、英国の大学卒業後、日本で暮らすように。事件が起きたのは、日本を「第二の家」と思い始めた頃だった。友人らの話から、ルーシーさんが日本で感じた興奮と孤独が自身の体
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