日本財団が2020年から推進しているプロジェクト「THE TOKYO TOILET(ザ・トウキョウ・トイレット)」が、いよいよ大詰めを迎えている。23年2月22日、東京・渋谷の幡ヶ谷3丁目に「幡ヶ谷公衆トイレ」が完成し、同日午後に供用を開始した。15カ所目の公共トイレで、残りあと2カ所となった。 過去15カ所のトイレを全て取材してきた記者の感想として、幡ヶ谷公衆トイレはこれまでで最も「近くで暮らす住民のためにつくった」と感じさせられる公共トイレになっている。建物の意匠的な面白さよりも、公共トイレでありながら多目的な地域施設の在り方を追求した設計が見どころだ。多面体の形状も独特である。