簡易な点検だけで「問題なし」と判断していた――。大阪府高槻市の寿栄(じゅえい)小学校でブロック塀が倒れ、4年生の三宅璃奈さん(9)が亡くなった事故をめぐり、高槻市教育委員会は22日に開いた記者会見で、3年前に危険性を指摘されていながら、十分な点検をせず事故に至ったことを認め、謝罪した。 「お亡くなりになられた児童のご冥福をお祈りし、ご家族にお悔やみを申し上げたい」。樽井弘三教育長ら市教委幹部は会見の冒頭、10秒余りにわたって深々と頭を下げた。 市教委によると、今回倒壊した塀の危険性について、2015年11月に小学校で講演会が開かれた際、招かれた防災アドバイザーが指摘。田中良美校長から市教委に点検の依頼があり、翌年2月に市教委の職員が田中校長らの立ち会いのもとで実施した。 ただ、この点検は学校に別の用件で職員が訪れた際に実施したに過ぎなかった。樽井教育長は「日常的な点検ということで認識が甘か