その女性のメールには、上司から浴びせられた罵声(ばせい)の描写がつづられていた。思い詰めてもいたようだ。「首をつったが死ねなかった」。退職圧力を暗に含んだ職場のいじめやいやがらせを連載「辞めてくれ」(6月22~24日)で取り上げた。しばらくして、多くの方から手紙やメールをいただいた。深刻な心情の吐露にいたたまれず、送り手を訪ね歩こうと思った。やりきれなさ、おびえ、壊れた心、震える声……。その聞き書きを2回にわたってリポートする。【遠藤和行】 ◇医師が働きかけ環境改善/休職で小康状態も不安なお 女性を関東地方に住む仮に寛美さん(47)としよう。 「思い出すのが怖くて……。ずっと開けなかった」 東京で会った彼女の手には厚いメモ帳があった。そこに、これまでのいきさつと心情が書かれていた。 06年から医療施設で事務をしている。長年勤めた金融業界の外回り営業がつらく、転職した先が今の職場だったという
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