※この記事は2019年3月12日にトウシルサイトで公開されたものです。 新連載:第一回のテーマは「インサイダー」 忍び寄る身近なマネーのトラブルについて、法のスペシャリストが過去の刑事事件、民事事件も交えながらわかりやすく解説する新連載がスタートしました。事前に家計の法律を知ることで、みなさまの大切な資産を守るヒントに役立てていただけると幸いです。 第一回テーマは「インサイダー」。さっそく、4人のケースをみながらインサイダー取引について学びましょう。 (ケース)A株式会社は業績好調のため前年度と比較して50%増の剰余金配当を実施することを役員会で決定した。 A社のX部長は社内の会議で上記報告を受けたことからA社の株が値上がりすると考え、上記事実が公表される前にネット証券を通じ自己名義でA社株を購入し、上記事実の公表後に高値で売り抜けた。 Y子はA社にパート事務員として雇われており上司の指示