10代後半から20代前半のおれは何も考えず大学を辞め、なにも考えず社会的ひきこもり、ニートをやっていた。突如、家の事情でそうはいかなくなった。夜逃げ、一家離散。そしておれは働くよりほかなくなってしまった。いろいろの事情があってまともな労働環境なんてもんじゃなかった。1月1日からGWの終わりまで1日も休まずに働いたりした。働いて働いた。それでもお金を貰えなかった。労働に見合うだけの、ではなく文字通りほぼ無給だった。いろいろの事情があってそうなっていたのだった。 そしておれは大学を何も考えずに辞めたのと同じく、最低限ものを食べられるのだからありがたいと、やはり何も考えず流されるように働いた。いろいろの事情があって低賃金が出るようになった。出ない月もあった。それは今も変わらない。おれの精神は壊れた。元から何も考えていなかった人間がもっとものを考えることができなくなっていた。おれは貧困に追い詰めら