「アジアが拓く新時代 新型コロナ禍の先へ」 4月13日、日本経済新聞の朝刊1面の社告を見て私は思わず、えっと声をあげた。 日経新聞は5月20、21の両日、第26回国際交流会議「アジアの未来」を東京都内で開催し、オンラインで配信するという告知を掲載している。その中に、講師としてタイのプラユット首相が名を連ねていたからだ。 タイはミャンマー軍政の手本に プラユット氏は2014年、タイの陸軍司令官として軍事クーデターを主導し、選挙で選ばれた政府を転覆した張本人である。2019年の総選挙を経て首相に就任したのだから、みそぎは済んだという解釈かもしれない。 だが強権下で軍に都合のいい憲法・選挙制度を制定し、議会工作の末にようやく首相に就任したプラユット氏は、総選挙の前も後も民主化を求める人々を拘束し、政府批判のデモを不敬罪や非常事態宣言で抑え込み、野党を解散させ、言論の自由を封殺してきた。 多くの若