「#1873. Stern による意味変化の7分類」 ([2014-06-13-1]) と同じものだが,Stern の著書の解題を執筆した山中 (10) に,意味変化の7分類がずっとわかりやすくまとめられていた. A 外的要因 i 代用 (substitution) (a) 指示対象の物的変化: house, ship, telephone (b) 指示対象に関する知識の変化: atom, electricity (c) 指示対象に対する態度の変化: scholasticism, Home Rule B 言語的要因 I 表現関係の推移 ii 類推 (analogy) (a) 結合上の類推: reversion [reversal とすべきところに] (b) 相関的類推: red letter day → black letter day (c) 音韻的類推: bless 〜 bliss,
この文書は、MacOS X上で、上山大輔氏の開発したテキストエディタmi、および、浅海智晴氏の開発した文書処理システムSmartDocを使用して作成しています。これらのソフトを開発し、無償で利用させて下さっている両氏に深く感謝致します。
昨日の記事 ([2014-08-12-1]) の最後に,言語変化における聴者の関与について触れた.言語変化は variation のなかからのある一定の選択が社会習慣化したものであると捉えるならば,言語選択における聴者の関与という問題は,言語変化論において重要な話題だろう.話者が聴者を意識して言葉を発するということはコミュニケーションの目的に照らせば自明のように思われるが,従来の言語変化の研究では,言語変化は話者主体で生じるという前提が当然視されてきた経緯があり,聴者は完全に不在とはいわずとも,限定的な役割を担うにすぎなかった.しかし,近年の研究においては聴者の役割が相対的に高まってきている. 言語学にも諸分野,諸派があるが,例えば社会言語学でも聴者の役割を重視した考え方が現われてきている.その1つに,audience design というものがある.Trudgill の用語辞典に拠ろう
『言語のレシピ』を読んでいて,本筋ではないのだが,エスキモー(イヌイット)は雪を表す単語を大量に持っているという話は”神話”であるというくだりにぶつかって軽い衝撃を受けた。 実際には,エスキモー族が雪をあらわすのに用いる単語は,普通のスキーヤーよりも少ない。 (ベイカー『言語のレシピ』岩波現代文庫 p. 172) 30以上の単語があるというのは,ウォーフがボアズの指摘を誤った形で紹介したことによって広まった話らしい。 この”神話”が生まれる過程を詳しく調べたマーティンによれば,ウォーフはエスキモーの語彙には雪を表すのに5つの単語があることを示唆するような書き方をしているとのこと(ボアズが具体的に挙げているのは4語だが,うち1つは他の語の変化形と考えるのがよいらしく,3語とすることが多いようだ)。 実際,ウォーフの「科学と言語学」をみてみると(翻訳だけど),以下のように述べられている。 われ
玉川大学脳科学研究所(町田市玉川学園 6-1-1 所長:木村 實)松田 哲也 准教授、岡田 浩之 教授らは、慶應義塾大学 今井 むつみ 教授、加根魯(かねろ) 絢子(じゅんこ)(現:米国テンプル大学院生)らとの共同研究により、オノマトペの脳内処理過程を明らかにした。 通常ことばは、音と意味が直接関係のない記号であるが、オノマトペは、その音から意味がイメージできる記号である。このような音と意味との直接的な結びつきを音象徴と言う。言語のはじまりでは、ことばはすべてオノマトペのような音象徴語であったという可能性も広く論じられている。子供がことばを覚えるときにも、オノマトペは重要な働きをする。オノマトペはスポーツなどの コーチングにも有効であり、人の心により直接働きかけることも指摘されている。しかし、オノマトペが脳内でどのように働くのか、音象徴を持たないことばとどのように違うのかということはこれま
「ドーモ。自然言語処理屋=サン。形態素解析辞書チャドーです」オジギ終了後0.7秒後。ネオサイタマのドロップボックスにアップロードされた辞書のURLが示された。 「アイエエエエ! ケイタイソカイセキ!? ケイタイソカイセキナンデ!?」 小説『ニンジャスレイヤー』の日本語訳 [1] では独特の言葉遣いが使われており、俗に「忍殺語」 [2] と呼ばれている。この忍殺語の形態素解析を行うための辞書「チャドー」のバージョン1.0.0が2014年5月10日公開された。今のところ、Dropboxを通じて配付されている。 かつてニンジャが横行していた時代、日本の人々は文字を連ねるのみで、それを分かつことを知らなかった。古事記にもそう書いている。しかし、言葉の切れ目が分からないと実際不便である。このような状況に対して、平安時代の哲学剣士ミヤモト・マサシは、ジュージツの修行中に形態素解析という手法を発見した。
剥奪の of と呼ばれる,前置詞 of の用法がある.標記の構文は「AからBを奪う」という意になるが,日本語を母語とする英語学習者の感覚としては,むしろ「BからAを奪う」なのではないかと感じられ,どうにも座りが悪い.現代英語において極めて頻度の高い前置詞 of は,分離の前置詞 off と同根であり,歴史的には前者が弱形,後者が強形であるという差にすぎない.つまり,of にせよ off にせよ,歴史的な語義は分離・剥奪なのだから,標記の構文は take A from B ほどの意味として解釈できるのであれば自然だろう.ところが,実際の意味は,あたかも take B from A の如くである. 1年ほど前のことになるが,石崎陽一先生に,この構文に関する質問をいただいた.日本のいくつかの英文法書で,この構文について,A と B が入れ替わる transposition という現象が起きたと
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