前編『【独占】「診療報酬を上げなければ医療業界が立ち行かない…」日本医師会会長が語った厳しすぎる医療現場の現状』では、能登半島地震における災害医療チームJMATの活動や、医療報酬改定における財務省の主張について、日本医師会の松本吉郎氏にインタビューを行った。後編となる本記事では、地域の診療所が置かれている厳しい現状や、長期にわたる薬不足の問題についても話を聞いた。(取材・文/横田由美子) 地方の診療所が危ない…医療過疎が進む負の連鎖 ――財務省が今回、各財務局に提出された事業報告書を活用して試算を出したことが気になります。今後は、看護師などメディカル関係者の平均給与なども出して、数字を決めてくるのではないでしょうか。 財務省は、職業別の給与の平均値を出そうとしているように感じます。データの活用の仕方にしても、ひとつのデータをどうみるかで全く違う意見が導き出されます。 それに、私たちが危惧し