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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (50)

  • 他人の不幸を喜ぶ人が増えている、その要因と負の感情の制御法

    他人の不幸を喜ぶ感情をシャーデンフロイデと呼ぶ。そう感じる人は最近増えているようだが、そうなった要因は3つあると、専門家は言う。(PHOTOGRAPH BY KIRN VINTAGE STOCK, CORBIS VIA GETTY IMAGES) 貧乏画家だったポール・ワイナーさんは、米ニューヨーク州マンハッタンの画商から自分の絵を見たという連絡を受け取ったとき、ようやく仕事運が向いてきたと思った。「最初は、私の作品に興味があると思っていたんです」。当時ブルックリンの知人の家に居候していたワイナーさんは振り返る。「でもすぐに、彼女の当の意図がわかりました」 やり取りをしているうちに、画商の関心は作品よりも、ワイナーさんがいかにお金がなくて絵の具が買えないか、歯医者にも行けないかという苦労話の方に移っていった。「私の不幸な話を聞いて楽しんでいるようでした。そして、いつも新しい苦労話を聞きた

    他人の不幸を喜ぶ人が増えている、その要因と負の感情の制御法
  • 【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で

    きれいに青く輝く水中で、巨大な影が向かってきた。長さは9メートルほどあり、うねうねした4の腕とドーム状の傘をもつその生きものは、観光客が乗っている潜水艇よりも大きかった。南極のロンゲ島沖の水深80メートルで目撃された驚くべき光景だ。 観光客が旅行会社「バイキング」のクルーズ船に戻り、英エクセター大学の海洋生物学者ダニエル・M・ムーア氏に写真を見せたところ、「信じられないほど珍しいもの」を見たのだと教えてくれた。 幸運な観光客たちが見たのは、「ダイオウクラゲ(Stygiomedusa gigantea)」という幻の巨大深海クラゲだった。1910年に初めて発見されてから、今回の2022年1月の目撃まで、網にかかった個体や遠隔操作の無人潜水機(ROV)がとらえた映像などを含めても、わずか126件しか観察記録がなかった。何千時間もの潜水調査を行ってきた米モントレー湾水族館研究所(MBARI)の科

    【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で
  • コロナで注目の抗寄生虫薬イベルメクチン、今わかっていること

    イベルメクチンは、家畜の体内にいる寄生虫を駆除するために使用される。写真は米ワイオミング州の牧場で飼育されているウシたち。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 米国ではワクチンを接種していない人の間で、抗寄生虫薬「イベルメクチン」の需要が高まっている。デルタ株が急速に拡大する中、ワクチンに懐疑的な人々が代替薬を求めて、一部の医師や支持者が奇跡の治療薬として盛んに宣伝しているイベルメクチンにたどり着いたのだ。 米品医薬品局(FDA)は、人や動物における特定の寄生虫の治療薬としてイベルメクチンを承認しているが、新型コロナに対する使用は許可していない(訳注:日国内でも新型コロナ治療薬としては未承認)。 フロリダ州、ミシシッピ州、テキサス州を含む複数の州の中毒管理センターは、イベルメクチンの誤用や過剰摂

    コロナで注目の抗寄生虫薬イベルメクチン、今わかっていること
  • ギャラリー:写真で見る米議会乱入事件、トランプ支持者が暴徒化 写真28点

    上院会議場に入ったトランプ大統領の支持者。議員や職員は急いで安全な場所に避難した。(PHOTOGRAPH BY WIN MCNAMEE, GETTY) 1月6日午後、ドナルド・トランプ米大統領の支持者が首都ワシントンの連邦議会議事堂に押し寄せ、大統領選挙の結果を認定しようとしていた議員たちが避難する騒ぎとなった。(PHOTOGRAPH BY SAMUEL CORUM, GETTY IMAGES)

    ギャラリー:写真で見る米議会乱入事件、トランプ支持者が暴徒化 写真28点
  • シベリアにまた謎のクレーターが出現、過去最大級

    シベリアで新たに発見されたクレーターは、これまでに発見された同じタイプのクレーターの中では最大級で、深さは約50mある。(PHOTOGRAPH BY EVGENY CHUVILIN) 最近、シベリアのツンドラの上空を飛んでいたロシアテレビクルーが、興味深いものを発見した。サッカー場の半分ほどの大きさの深いクレーターが、凍った大地にぽっかりとあいていたのだ。クレーターの周囲には数百メートルにわたって氷や土の塊が飛び散っていて、それらが地中から噴出したものであることは明らかだった。 シベリアの北極圏では、2014年以来、こうしたクレーターが続々と見つかっている。科学者たちは、このクレーターは泥と氷の丘の下に閉じ込められたメタンガスや二酸化炭素が爆発してできたもので、今後、地球温暖化とともに増えていくだろうと予想している。とはいえ、この現象についてはわからない部分が多い。 「何が起きているのか

    シベリアにまた謎のクレーターが出現、過去最大級
  • バイキングの豊かな多様性、大規模DNA分析で明らかに

    ポーランドのボリンで開催されたスラブ民族とバイキングの祭典で、鎧を身につけて接近戦を再現する演者たち。バイキングは人々の想像力をかき立てる存在だが、その歴史は意外に複雑だ。(PHOTOGRAPH BY DAVID GUTTENFELDER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 「バイキング」と聞いて私たちが思い浮かべるのは、木製のスマートな船に乗って北欧の海岸線を略奪していた、亜麻色の髪をしたスカンディナビアの屈強な戦士だろう。 バイキングについては、複雑な血統をもつ海の冒険者を称える古い物語が数多く伝えられているにもかかわらず、彼らは「純粋」な血統をもつ独自の民族または地域集団だった、という神話が今でも根強く信じられている。しかし、バイキングを象徴する角つきの兜と同じく、これは19世紀後半のヨーロッパで燃え上がった民族主義運動が生み出した悪しき神話にすぎない。バイキングの

    バイキングの豊かな多様性、大規模DNA分析で明らかに
  • 新型コロナ、米NYの高い致命率が判明、従来のほぼ倍

    2020年6月30日、米国テキサス州ヒューストンにあるユナイテッドメモリアル医療センターで、防護服姿の医療スタッフが、新型コロナウイルス感染症で死亡した患者を担架に乗せ、外で待機する車に向かう。テキサス州のロックダウンが解除されて以来、新型コロナウイルス感染症の患者数と入院者数が急増して集中治療室の病床は埋まっており、死亡者も急増するのではないかという懸念が高まっている。(PHOTOGRAPH BY GO NAKAMURA, GETTY IMAGES) 米テキサス大学オースティン校のデータ科学者ジェームズ・スコット氏が不安を感じ始めたのは、5月下旬のことだった。テキサス州が企業活動や公的な集会に対する規制を緩和してから1カ月ほど経った頃だ。 スコット氏は、携帯電話の移動データを利用して人々の移動パターンの変化をつかみ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡者数を予測するモデ

    新型コロナ、米NYの高い致命率が判明、従来のほぼ倍
  • 「殺人スズメバチ」が米国西海岸に上陸、SNS話題

    オオスズメバチ(Vespa mandarinia)が米ワシントン州で目撃され、当局は警戒している。(PHOTOGRAPH BY ATSUO FUJIMARU, MINDEN PICTURES) 2019年の終わり、米国西海岸で見慣れないスズメバチが2匹目撃された。その後の調査で東アジア原産のオオスズメバチと判明した。上陸した経緯はわかっていないが、ソーシャルメディア上では「殺人スズメバチ(murder hornets)」として話題になっている。 オオスズメバチは体長5センチにもなる、世界最大のスズメバチ。見つかった場所はワシントン州ブレインだが、勢力を拡大すれば、既に危機にある在来のミツバチや人にも危害が及ぶ。 オオスズメバチは、ミツバチのコロニーを襲撃し、壊滅させることで悪名高い。また刺された人が死ぬこともある。日では毎年、20人ほどがスズメバチに刺されて死亡している。中国では2013

    「殺人スズメバチ」が米国西海岸に上陸、SNS話題
  • トイレットペーパーがない時代、人々はどうやって尻を拭いたのか?

    トイレットペーパーの大量生産は米国では1857年に始まったが、古代より様々な方法が世界中で用いられてきた。(PHOTOGRAPH BY HANNAH WHITAKER) 新型コロナによるパニックで、トイレットペーパーの買い占めが起きている。スーパーや薬局へ買いに走る時、あなたは何を思うだろうか。いつでも買えたあの頃を思い出すかもしれないし、トイレットペーパーがなかった時代に人々は何を使ってお尻を拭いていたのだろうと思いをはせるかもしれない。 現在、世界の何億人かは、トイレットペーパーがないからといって困ることはない。紙を使う代わりに、水で洗うからだ。しかし、昔から世界の人々は様々な方法で尻を拭い、考古学者や人類学者はその歴史を解き明かしてきた。世界の「尻拭い」の例を紹介しよう。 古代ローマのスポンジ棒 古代ローマの公衆トイレでは「テルソリウム」を使って尻を拭いていた可能性がある。この古代の

    トイレットペーパーがない時代、人々はどうやって尻を拭いたのか?
  • 消毒はせっけんでOK、漂白剤よりいい理由とは、新型コロナ対策

    2020年3月11日、スロバキアの首都ブラチスラバにて。新型コロナウイルスの感染拡大に対する予防措置の一環として、防護服を着用した作業員が、ブラチスラバ市運輸会社のバス洗車場で公共バスの車内を消毒する。(PHOTOGRAPH BY VLADIMIR SIMICEK, AFP VIA GETTY IMAGES) 人類は5000年近くにわたり、様々な洗浄剤を発明してきた。しかし、感染症を予防するには、せっけんと水という単純な組み合わせが最も強力な手段の1つであることはずっと変わりない。 それなのに、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような集団感染が発生すると、人々はあらゆる種類の化学洗浄剤を買いに走る。だがその多くは、新型コロナウイルス対策には不要または無効だ。(参考記事:「新型コロナ、ことごとくパニックに陥る理由と対策」) 例えば、店頭から消えている手指消毒剤の中には、新型

    消毒はせっけんでOK、漂白剤よりいい理由とは、新型コロナ対策
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

    元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓
    morobitokozou
    morobitokozou 2020/03/23
    “他者への感染を防ぐよう感染者に教えることがいかに難しいか”/ “おそらく理解に必要な教育を受けていなかったため、実際に信じていなかった”
  • 新型コロナ、WHOがパンデミックと宣言、制御は可能?

    市場で作業をする消毒サービス会社の従業員と、コロナウイルスに感染しないようマスクを着けた女性。2020年2月26日、韓国ソウル。(PHOTOGRAPH BY KIM HONG-JI, REUTERS) 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は3月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を「パンデミックとみなせる」とついに発表した。 ゲブレイエスス事務局長は記者会見で同時に、「感染の拡大と深刻さの驚くべきレベルと、対策不足を深く懸念している」との見解を示した。「これからの数日、数週間のうちに、感染者、死者、そして広がった国と地域の数はさらに増えるだろう」(参考記事:「新型コロナ、「春に終息」と言えないこれだけの理由」) WHOによると、3月12日の時点で感染は114の国と地域に広がり、感染者は11万8381人、死者は4292人に上った。イタリア、

    新型コロナ、WHOがパンデミックと宣言、制御は可能?
  • 米兵もむせび泣いた硫黄島の激戦、75年前の傷癒えぬ元兵士は語る

    東京都心部から約1200キロの硫黄島に米海兵隊が上陸したのは、今から75年前の1945年2月19日だった。当初、米軍は簡単な掃討作戦とみなしていたものの、戦闘は5週間に及ぶ。その激しさは、百戦錬磨の米海兵隊員の心も折るほどだった。 硫黄島の戦いに参加したビル・モンゴメリー氏は今、95歳。最近では右耳がまったく聞こえず、左耳もあまり聞こえない。しかし、硫黄島と呼ばれる岩だらけの島で、20歳だった自分の鼓膜に響いた戦場の音は、今も忘れない。そして、そこに掲げられた米国旗を見たときの、この上ない喜びも。それは米軍の歴史に永遠に刻まれる出来事だった。 「私たちが上陸して5日目のことです。私が一人きりで離着陸場の端の斜面に寝転がっていると、船の警笛が聞こえました。壕内にいた仲間から歓声が上がりました」 モンゴメリー氏は、標高169メートルの摺鉢山の頂きに目をやった。そこは面積約24平方キロの硫黄島の

    米兵もむせび泣いた硫黄島の激戦、75年前の傷癒えぬ元兵士は語る
  • ピンクのマンタが撮影される、世界でおそらく唯一

    オーストラリア、レディー・エリオット島の沖で撮影されたピンクのマンタ。「あっけにとられました」と撮影者は振り返る。(PHOTOGRAPH BY KRISTIAN LAINE) 鮮やかなピンクのマンタが、オーストラリアのグレート・バリア・リーフ最南端で目撃された。 ダイビング中、このマンタに遭遇した写真家のクリスチャン・レイン氏は、自分の目を疑った。「ピンクのマンタがいるなんて思ってもみなかったので、混乱し、カメラのストロボか何かが壊れているのかと思いました」 同氏がInstagramに投稿した写真は、インターネットで話題をさらっている。その後レイン氏は、このマンタが一帯で目撃されていた体長3.4メートルほどのナンヨウマンタのオスであると知った。映画「ピンク・パンサー」シリーズに登場するおっちょこちょいの刑事にちなみ、「クルーゾー警部」と呼ばれている。レディー・エリオット島の海域に暮らすクル

    ピンクのマンタが撮影される、世界でおそらく唯一
  • 5700年前の北欧の女性、ガムに残るDNAを完全解読

    5700年前にバルト海の島に住んでいた「ロラ」の想像図。(IMAGE BY TOM BJÖRKLUND) ロラと名付けられたその女性は、紀元前3700年にバルト海の島に住んでいた。乳糖不耐症があり、歯周病も患っていたかもしれない。カモ肉とハシバミの実をべ、古代ヨーロッパの多くの狩猟採集民と同様に、青い瞳に浅黒い肌、黒髪を持っていた。 一方、ロラは何年生きたのか、いつ、どこで死んだのかはわからない。というのも、彼女に関する情報は全て、およそ5700年前に彼女がチューインガムのように噛んで捨てた小さな樹脂の塊に残るDNAが教えてくれたものだからだ。 これは、人間の身体とは関係のない物質を通して、はるか古代に生きていた人のゲノムの完全な解読に初めて成功した例だ。この研究は、12月17日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。 明らかになったのはロラの遺伝情報だけ

    5700年前の北欧の女性、ガムに残るDNAを完全解読
  • 歯ブラシの驚きの歴史、かつては贅沢品だった

    歯ブラシの形は昔からほとんど変わっていない。違っているのは素材だ。今日使われている歯ブラシのすべてが、少なくとも一部はプラスチックからできている。歯ブラシについて学び、小さな歯ブラシが環境に及ぼす影響を知ろう。(解説は英語です) 昔は海岸にプラスチックごみが落ちていることはめったになく、ときどきストローやテイクアウト用容器が見つかる程度だった。ハワイの海岸で清掃活動を行っている「サステイナブル・コーストラインズ・ハワイ」の設立者カヒ・パカロ氏はそう言った。けれどもある日、彼は海岸で意外なごみを拾った。歯ブラシだ。 今では、ハワイのどの海岸で清掃を行っても、20から100の歯ブラシを拾うことが珍しくないという。 理由は簡単だ。1930年代に最初のプラスチック製歯ブラシが作られて以来、その生産・使用・廃棄量が年々増加しているからだ。(参考記事:「忍び寄るマイクロプラスチック汚染の真実」)

    歯ブラシの驚きの歴史、かつては贅沢品だった
    morobitokozou
    morobitokozou 2019/06/25
    「毎日最初に触れるものがプラスチックなんて、どうなのでしょうね」 カルトじみてきた
  • あなたは既に大量のプラスチック片を食べている

    プラスチックは、料生産のあらゆる場面で使われている。写真のカメルーンの農園では、バナナに傷が付くのを防ぐためポリ袋をかぶせている。(PHOTOGRAPH BY UNIVERSAL IMAGES GROUP, GETTY IMAGES) 「マイクロプラスチック」と科学者が呼ぶプラスチックの破片はどこにでも存在する。海底やビーチの砂だけでなく、風にも混入し、さらには人体からも見つかっている。 2018年10月には、人間もプラスチックを気づかずに摂取しているかを調べる予備調査で、調査に参加した8人全員の排泄物からマイクロプラスチックが見つかった。(参考記事:「人体にマイクロプラスチック、初の報告」) 2019年6月5日付けで学術誌「Environmental Science and Technology」に発表された論文によれば、人は年間3万9000〜5万2000個のマイクロプラスチックを

    あなたは既に大量のプラスチック片を食べている
    morobitokozou
    morobitokozou 2019/06/09
    親と関係なく背が高く足が長くなる作用があるかもしれんぞ
  • ギャラリー:知ってほしい、こんなに豊かな淡水の生き物たち 写真16点

    繫殖の際、輝くような色に変わるコイ科のテネシーデイス。近絶滅種に指定されており、局地的に個体群がすっかり消えているところもある。(PHOTOGRAPH BY DAVID HERASIMTSCHUK, FRESHWATER ILLUSTRATED) プエルトリコのエル・ユンケ国立公園に生息するボラ科のマウンテンマレット。現地ではダハオと呼ばれる。活発な魚で小さな滝を跳び越えることもある。(PHOTOGRAPH BY DAVID HERASIMTSCHUK, FRESHWATER ILLUSTRATED) コイ科のリバーチャブ(中央)のオスは、石を口に入れて運び、数日かけて巣をつくる。この巣を繁殖地として利用するのが、シャイナーミノーと呼ばれるウグイの仲間だ。シャイナーミノーは産卵の準備ができると体色が明るいオレンジ色に変わり、交尾の相手にアピールする。1時間ほど経つと、銀色がかった茶色の体色

    ギャラリー:知ってほしい、こんなに豊かな淡水の生き物たち 写真16点
  • (監修:今村文昭)

    前回は、社会集団を観察する疫学では王道とも言える「コホート研究」の事例を見た。 このままどんどん栄養疫学の真髄に触れるようなお話をうかがっていきたいところだが、ここでは少し立ち止まって、別の話をする。 今村さんがエルカ酸の研究を手がける以前の研究について、ちょっと気になる表現があった。1970年代のインドで行われた古い研究を、今村さんは「エビデンスが弱い」と位置づけた。 エビデンスには「強弱」つまり、強い証拠と弱い証拠があるのだろうか。参考になりそうな考え方として、「エビデンスレベル」という概念があり、疫学の入門書を読んだことがある人なら知っているかもしれない。 先に紹介した「コホート研究」は、研究デザインとしてはかなり強いエビデンス足りうる(エビデンスレベルが高い)ものだ。また、さらにそれよりも強いとされる「メタアナリシス」も今村さんは複数手がけている。稿では、次回以降、「メタアナリシ

    (監修:今村文昭)
  • 9割の食塩からマイクロプラスチックを検出

    インドネシアのマドゥラ島では、伝統的な天日製塩で塩が作られている。新たな研究によって、この地域で生産される塩はマイクロプラスチックの含有量が特に高いことがわかった。(PHOTOGRAPH by Ulet Ifansasti, Getty Images) 数年前、海塩からマイクロプラスチックが初めて見つかった。しかし、調味料として身近な塩に、プラスチック微粒子がどのくらい含まれているかについては、分かっていなかった。新たな研究で、世界の塩の9割にマイクロプラスチックが含まれているというショッキングな結果が報告された。(参考記事:「研究室 忍び寄るマイクロプラスチック汚染の真実」) この研究は、韓国の研究者グループと環境保護団体「グリーンピース東アジア」の合同チームが、塩に関する既存研究を活用してまとめたものだ。塩に含まれるマイクロプラスチックが地理的にどう広がっているか、プラスチック汚染

    9割の食塩からマイクロプラスチックを検出