国家安全保障担当大統領補佐官の就任以来、ボルトンは対イラン武力行使の道を探り反対勢力を排除してきた OLIVER CONTRERASーTHE WASHINGTON POST/GETTY IMAGES <イランとの対決姿勢を強める現状はイラク戦争の開戦前夜と酷似している> イランとの戦争は望まない、という言葉は建前か。米政権の行動を見ると、本音は正反対だと思えてくる。 15年に結ばれたイラン核合意からの離脱をドナルド・トランプ米大統領が表明したのは1年前のこと。以来、経済制裁強化やイラン産原油の全面禁輸、イラン革命防衛隊のテロ組織指定によって、米政権は両国関係を大幅に悪化させ、5月5日には原子力空母と爆撃機部隊を中東に派遣すると発表した。 対するイランは5月8日、核合意について履行の一部停止を表明した。トランプ政権にとっては、対イラン攻撃を正当化する格好の口実になるのではないかと懸念されてい