「壁は壊すより、登るほうが良い」、「一枚一枚壁を集めてくっつけたら、ステージになるでしょ」 株式会社ウィズグループ代表取締役の奥田浩美は、あっけらかんとそう言って笑う。ITを利用したコミュニティ作りをおこなうウィズグループ社長業のかたわら、各地(僻地)で「破壊の学校」を主催し、公官庁や地方自治体ではさまざまな委員を務め、「未来からやって来た」と自己紹介する。この人に、本当に壁なんかあったのだろうか。 だが、「何が壁なんだか」もわからず、泣いたこともあったという。原点となったインドでの経験から、独自の育児理念まで聞いた。 ──早速ですが、奥田さんのキャリアにおける「最大の壁」を教えてください。 「最大の壁」というとどうしてもインドでの経験になってしまうので、それは後でお話しするとして……。私が社会に出てからぶつかった一番の壁は、「会社が潰れるかもしれない」という経験をしたことです。 最初は「