「仕事中はうつ状態だがプライベートでは元気」という症状に悩む20〜30代サラリーマンがここ数年増えている。これは非定型うつ(通称“新型うつ”)と呼ばれ、従来型のうつよりも軽度に分類されるが、“新型うつ”の増加は決して軽視できない社会問題だ。 ◆プライベートはやる気満々!? 理解を得づらい うつの最新型 「休みの日は元気で、趣味にはやる気満々だったり、過食・過眠気味になったりと、従来のうつとはまったく違う症状。投薬よりもカウンセリングが重要なことや、自分ではなく他人を責める傾向があることから、“単なるワガママ病なのでは?”と思われることも多いのが厄介です」 とは、NPO法人教育研究所所長の牟田武生氏。ひきこもり、ニートの自立支援を行う、若者のうつのエキスパートである同氏は“新型うつ”増加の原因をこう分析する。 「生まれたときから不況しか知らず、『頑張ればそのぶん報われる』という価値観