「虐待サバイバー」として、講演やブログなどの活動をする東京都の橋本隆生さん(40)=活動名=が母と別れ、父と二つ年下の弟と暮らし始めたのは四歳のとき。両親が別れるとき、父は、母を蹴り倒した。以来、母の消息はずっと分からなかった。 物心が付いたころから、父に毎日のように殴られた。そして五歳の時、悲劇は起きた。夕飯のコンビニ弁当を残し、ゴミ箱に捨てた弟に父が激高。顔を何発も殴り続けた。「ごめんなさい」。泣き叫んでいた弟がぐったりすると、父は風呂場に連れて行き、「ここで反省してろ!」と閉じ込めた。部屋に戻って来た父は、橋本さんに弟の様子を見に行くように言った。風呂場に行くと、弟はお湯を張った浴槽にうつぶせで浮いていた。父は警察に事情を聴かれたが、事故死として扱われた。 その後、父は再婚。小学四年生の時に、義母が弟を産んだ。橋本さんが弟に触ろうとすると「汚い手で触らないで」「バイキン」などと義母に