猿から極めて稀にうつるウイルス感染者が、中国と米国で相次いで発生した。 7月17日付の中国国営メディア「グローバル・タイムズ」によると、北京の霊長類研究機関に勤務していた53歳の獣医が「サルBウイルス」に感染して治療を受けていたが、5月27日に死亡した。 この獣医は、今年3月に死んだ猿2頭を解剖してこのウイルスに感染し、それから1ヵ月後に吐き気と嘔吐の症状を見せたことがわかった。中国で人間がこのウイルスに感染したのは初めてだと、グローバル・タイムズ紙は伝えている。この獣医と接触した人たちのなかで、追加の感染者はいないという。 猿Bウイルスは、ヘルペスウイルスの一種で、感染した猿に噛まれたり掻かれたりしたり、または猿の分泌物が人の目の粘膜のようなところに飛ぶと感染する可能性がある。人から人へと感染できるウイルスで、致死率は70~80%にのぼる。 米テキサス州北部のダラスでは、希少感染病である