脳の難病とされ、脳卒中を高い確率で引き起こす特定疾患「モヤモヤ病」の原因遺伝子を東北大大学院の呉繁夫准教授(小児病態学)らのグループが世界で初めて突き止めた。4日、日本人類遺伝学会の国際誌「ジャーナル・オブ・ヒューマン・ゲネティクス」の電子版に掲載された。 モヤモヤ病は、閉塞(へいそく)した脳底部の動脈の周辺に細かい血管ができることによって脳内の酸素や栄養が欠乏していく病気で、頭痛や運動障害などを引き起こす。進行すると脳卒中など深刻な事態に至ることもある。 呉准教授らは、患者70人とこの病気の家族がいる約20家系から取り出した遺伝子と、健康な人の遺伝子を比較。約7割の患者の同じ染色体に特有の遺伝子変異があるのが確認された。