エジプト考古最高評議会のザヒ・ハワス事務局長は18日、エジプト南部ルクソールの「王家の谷」にある古代エジプトの王墓の数々が、観光客を原因とするかびや湿気などで損傷し「今後150年から500年の間に消えてしまうかもしれない」と述べた。フランス公共ラジオが伝えた。 観光客の呼吸などによる湿気やかびが増え、王墓内の壁に描かれた彩色画や彫刻などが被害を受けているという。エジプト考古当局は、空調施設の整備や観光客の入場制限などを進めている。 ナイル川左岸の岩山に掘られた「王家の谷」にはエジプト新王国時代の王墓が多く残され、ツタンカーメンの王墓も見つかっている。(共同)