出雲大社の天前社などで使われていた檜皮(後方)を使って作られた木炭(手前)=島根県出雲市で、細谷拓海撮影 出雲大社(島根県出雲市)の約60年ぶりの改修に伴い、「看護の女神」の摂社の屋根に葺(ふ)かれていた古い檜皮(ひわだ)が木炭に生まれ変わり、島根大医学部付属病院(同市)の新病棟で再利用されることになった。同病院は、木炭の防かび、湿度調節などの科学的な効果に加え、女神のご加護に期待している。 檜皮が再利用される摂社は、本殿そばに蚶貝比売命(きさがいひめのみこと)と蛤貝比売命(うむがいひめのみこと)をまつる天前社(あまさきのやしろ)。古事記によると、大社でまつる大国主命(おおくにぬしのみこと)(大黒さま)が、兄たちに赤いイノシシだとだまされて焼けた岩を抱き止めて死んだ時、看病して生き返らせたとされる。約60年前に葺かれて傷みが激しかった檜皮は、昨年10月にはがされた。 島根大病院は新病棟(来