【ロンドン=木村正人】北朝鮮が先月、旧共産圏のチェコに1千万ドル(約8億5千万円)にのぼる債権の大半を放棄するよう要求して拒絶されていたことが分かった。チェコ財務省が11日、産経新聞に明かした。北朝鮮は朝鮮ニンジンで作った医薬品で現物返済することも、返済案の一つとしてチェコ側と交渉している。 同財務省によると、負債の95%の返済免除を要求した北朝鮮に対して、チェコ側は「とても受け入れられない」と拒否し、専門家を交えた非公式協議で「現金で返せないなら現物で」と逆提案した。朝鮮ニンジン製の医薬品で返済する案も検討されており、現在は北朝鮮の最終回答を待っている状態という。 英紙フィナンシャル・タイムズによると、北朝鮮の対外債務は総額120億ドル(約1兆円)にのぼり、その3分の2は旧共産圏諸国が保有している。 チェコはかつて重機械やトラック、路面電車を北朝鮮に輸出。冷戦期には、共産圏諸国間の物々交