阪神大震災の犠牲者の鎮魂と復興を願う光の祭典「神戸ルミナリエ」会場にある来場者参加型の記念碑制作が“未完の危機”に見舞われている。震災の犠牲者数と同じ6434人の参加で完成する予定だったが、13日の閉幕が迫った10日の段階で参加者は約1000人。完成にはほど遠い状態だが、主催する学生らは「1人でも多く、光をともして震災を知ったり、思い出すことに意味がある」と、最後まで必死の呼びかけを続けている。 ルミナリエ会場の一つ、神戸市中央区の東遊園地の一角で制作されている「記憶のモニュメント」。「ルミナリエの来場者が震災を胸に刻むきっかけにしたい」という神戸芸術工科大学(神戸市西区)の学生らが企画した。来場者が募金300円と引き換えにLED(発光ダイオード)電球を受け取り、地震発生時刻「5時46分」を指す時計の針のオブジェを光で彩る試みで、6434個の光で彩り、完成する予定だった。 しかし、2日の開