農林水産省は30日、10年産のコメ作況指数(平年=100)が9月15日時点の全国平均で99の「平年並み」になったと発表した。今年は猛暑で豊作を予想する声が多かったが、6月上旬までの低温と日照不足による生育の遅れが響き、7月以降は回復したものの平年作にとどまった。また、指数には反映されないが、猛暑でコメの品質が例年より大幅に悪化している模様だ。 作付面積は前年比2万ヘクタール増の165万7000ヘクタール。うち主食用米は158万ヘクタールと1万2000ヘクタール減った。今年度始まった戸別所得補償制度で、コメの生産調整(減反)参加が所得補償の条件となったため主食用米の作付けが抑制され、政府が奨励する飼料用・米粉用米などにシフトした。 主食用米の予想収穫量は831万トンで、農水省の需要予測805万トンを26万トン上回る。同省は「過剰感は残るが、豊作による米価急落は避けられた」としている。一方、農