20日、ポルトープランス郊外にできた仮設病院で、医療支援チームから差し出されたペットボトルの水を飲む4歳の男児(ロイター) 不幸中の幸いである「奇跡の生還」はいかにして起こるのか。「被災時のわずかな条件の違いが生死を分ける」と、専門家は指摘する。 地震などの災害では通常、丸3日に当たる72時間を超えると、外傷の悪化や脱水症状、精神的ストレスなどを要因に生存率は低下する。 平成7年の阪神大震災でも、発生から24時間以内の生存率は70%を超えたが、72時間後には15%に落ち込むなど「72時間の壁」といわれる。 生死を分けるポイントは何か。東京医大の太田祥一教授(救急医学)は「食事が無くても水があれば数日間は過ごせる。水分を確保することと、体温を奪われないようにすれば、生存の可能性は上がる」と指摘する。 幸運や極限の機転も左右するようだ。現地からは、崩壊したスーパーにあった、商品のピーナツバター