古い町家が多く残る奈良町で住民と談笑する藤丸正明さん(右)=奈良市中新屋町、大久保写す奈良町おさんぽMAP 奈良観光は大仏や寺社だけじゃない――。平城遷都(せんと)1300年祭のイベントが24日から本格的に始まる奈良で、古い町並みを残す奈良市の旧市街地「奈良町(ならまち)」に観光客を呼び込もうと、26歳の若者が奮闘している。九州出身の“よそもの”だったが、奈良町の魅力に取りつかれて観光案内所を設立。店舗の無料マップを配ったり、地域通貨の発行を計画したりして、地元住民の信頼を得た。 福岡県太宰府市出身の藤丸正明(ふじまる・ただあき)さん(26)。奈良大学(奈良市山陵町)在学中の2007年、アルバイトでためた30万円で株式会社「地域活性局」を設立。同年10月から、奈良町で観光案内所「奈良町情報館」を運営する。 格子戸の目立つ、江戸時代から昭和初期の町家が軒を連ねる奈良町。藤丸さんは「