【ワシントン=村山祐介】民間告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米国の公電で、北朝鮮の「説得」を巡る米国と中国の水面下の攻防が明らかになった。挑発行為をエスカレートさせる北朝鮮に対するいらだちや誤算も浮き彫りになった。 「北朝鮮は米国と直接対話をしたいから、大人の気を引く『駄々っ子』のような行動をしているのだ」 2009年4月30日、中国外務省の何亜非次官は昼食をともにした米大使館幹部にそんな表現で北朝鮮との対話に応じるよう口説いた。弾道ミサイル発射を非難する国連安全保障理事会の議長声明に反発し、北朝鮮が6者協議離脱を表明したばかり。米側は「平壌の不品行を増長させないよう用心深くあるべきだ」と慎重姿勢を崩さなかった。 その後、北朝鮮は5月25日に2度目の核実験を強行。6月13日にはウラン濃縮に着手したことも発表した。 「度を越している」。3日後、中国政府高官は北京市内で米大使館幹