京都府舞鶴市で府立東舞鶴高浮島分校1年小杉美穂さん(当時15歳)が殺害された事件で、府警は今回、中勝美容疑者を殺人と死体遺棄の両容疑で一括して逮捕することを選択した。 物証の乏しい殺人事件の場合、警察当局は死体遺棄など関連容疑で逮捕し、20日間の拘置期限まで取り調べた後、殺人容疑で再逮捕することが多い。今回もこの手法を取って拘置期限を最も長く取れば、来月21日が拘置満期になる計算だ。 来月21日は、同日以降に起訴された殺人などの事件が裁判員裁判の対象となる大きな節目。7日に記者会見した京都府警の西裕捜査1課長は「裁判員裁判とは関係ない」と述べたが、府警や京都地検の一部には、「裁判員ではなく、職業裁判官に判断してもらいたい」という声があったことは確かだ。物証や自供がない中、状況証拠を積み上げて容疑者を逮捕した今回の捜査を、裁判員がどう評価するかは不透明で、捜査当局はぎりぎりの決断を迫られたと