終戦直後、連合国軍総司令部(GHQ)傘下に、旧日本軍情報将校らによる「山崎機関」と呼ばれる情報機関があったことが23日、産経新聞の取材で確認された。中国、旧ソ連、朝鮮半島で諜(ちょう)報(ほう)活動をしていた旧軍人らが、これらの地域の軍事要(よう)塞(さい)や港湾、工場、病院などを詳細に書き込んだ戦略地図と解説書をGHQに提出、朝鮮戦争では米軍による爆撃に使われた。当時の地図と解説書を入手、元情報将校の証言も得た。(久保田るり子) 「山崎機関」は、GHQで諜報・情報を担当した参謀第2部(G2、ウィロビー少将)傘下に置かれた。旧日本軍参謀本部で中国担当だった山崎重三郎元陸軍中佐がトップで「Yセクション」とも呼ばれた。第二次世界大戦後初の米軍(国連軍)の大規模軍事行動となった朝鮮戦争(1950〜53年)に直接かかわった。 入手したのは戦略地図6点と、現地情勢を記した調書(解説書)3通。「山崎機