米デューク大学(Duke University)のブレイン・マシン・インターフェース研究(Miguel A. L. Nicolelis氏の論文)が注目を集めいている。コンピューターを介在させてマウス4匹の脳を並列動作させる「ブレインネット」を用い、複雑な問題を解くなどの成果を上げている。 7月9日に一般公開された論文によると、この研究は大脳皮質に数百の電極を装着、脳内神経活動を記録し、コンピューターで信号をフィルタリングした後、脳に信号を戻すというシステム。BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)として研究が進められている。デューク大学の研究グループでは、電極からの信号を応答で報酬学習を行なったラットを複数用意し、4匹をブレインネット接続した状態で一定の行動を取らせる訓練をさせたところ、協調動作で一定の成果を上げた。 電極を通して報酬(水飲み)時のニューロン活動を記録し、それに合わせた
「人間は脳の10%しか使っていない」という神経神話。もう10年以上も前に神経学者に嘘だと証明されたのに、映画『LUCY』では脳が100%覚醒してスカーレット・ヨハンソンが人間やめてしまったり、未だに神話は根強く残ってます。 そこでこの脳10%神話の棺桶に五寸釘を打ちつけるべく、MITが単純な認知タスクでも脳のいろんな皮質領域を使うことを実証する論文をサイエンス誌に今月発表しました。 共著者のEarl Miller同大脳&認知科学部教授はプレスリリースで、「情報はこんなにも広い範囲に広がる。脳の一部しか使わないという考えとは相容れないものだ」と書いていますよ。 これまではタスクに応じて処理の部位がわかれているものと長年思われてきました。「何か物を見る時は後頭部、物事を決める時には前頭部」といった具合に。これは脳の血流をfMRIで調べた結果、生まれた発想でもあります。ただ、こういう検査は、認知
国際宇宙ステーション(ISS)のポンプ交換のため船外活動中の米国の宇宙飛行士(2013年12月24日撮影、資料写真)。(c)AFP/NASA/HANDOUT 【5月11日 AFP】火星や小惑星など宇宙のかなたでの有人探査は米航空宇宙局(NASA)の最優先ミッションの1つだ。だが、1日に発表された米大学のマウスを用いた実験結果から、放射線に長期間さらされることで脳が永続的なダメージを受ける可能性が示唆された。 米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」に論文が掲載されたこの実験研究は、カリフォルニア大学アーバイン校(University of California, Irvine、UCI)のチームが研究用のマウスを用いて行ったもの。長期間の宇宙飛行で飛行士がさらされる銀河宇宙線に似た高エネルギー荷電粒子にさらしたマウスに中枢神経系の損傷と認知機能障害がみられたと
By HappyHorizons 低所得層の生徒は富裕層の生徒に比べて共通テストなどの学業成績測定結果が低くなることが従来の研究で分かっていましたが、MITとハーバード大学の最新の研究によって、裕福な学生の脳の大脳皮質は低所得の学生の脳よりも厚くなり、学力にも影響することが判明しました。 Study links brain anatomy, academic achievement, and family income | MIT News http://newsoffice.mit.edu/2015/link-brain-to-anatomy-academic-achievement-family-income-0417 MITとハーバード大学は従来の研究とは異なる測定方法で「学力格差」を研究しました。研究チームは12~13歳の学生を低所得家庭から23人、高所得家庭から35人の合計58人
脳に移植した2つの電極を用いることで、「考えるだけ」でロボットアームを自由自在に操ることが可能になった四肢麻痺の女性が、次はステルス戦闘機を操って自由に空を飛べるようになりました。 A paralyzed woman flew an F-35 fighter jet in a simulator — using only her mind - The Washington Post http://www.washingtonpost.com/news/speaking-of-science/wp/2015/03/03/a-paralyzed-woman-flew-a-f-35-fighter-jet-in-a-simulator-using-only-her-mind/ This Woman Flew an F-35 Simulator with Her Mind | Defense Te
東京大学の岡田泰和助教らの研究チームは、女王アリと働きアリとの間に生じる序列関係と行動の違いが、脳内のドーパミン量の変化によって生じることを明らかにした。 アリの社会では産卵を独占する女王と、自身では繁殖をせず、女王の子供の養育に生涯を捧げる働きアリが共同で生活している。一般にアリの巣内の序列関係は頻繁に変化し、順位構造を実験的に制御することも難しいため、これまで、順位と行動をつなぐ生物学的実体は多くが未解明のままであった。 今回の研究では、メスのアリが翅を保持するか・切られるかが順位闘争の勝ち・負けの目印となるトゲオオハリアリについて調べたところ、翅を保持するアリ(将来の女王アリ)は翅を失ったアリ(将来の働きアリ)よりも脳内のドーパミン濃度が高くなり、順位が決定した後7日で勝ったアリと負けたアリの間にドーパミン濃度に明瞭な差が見られることが分かった。さらに、翅を切られた働きアリにドーパミ
約5万人のデータで検証 人間の知的能力は、年齢に応じて複雑に変化するということが、米ハーバード大学などの研究から明らかになった。 ●"Older Really Can Mean Wiser" The New York Times, MARCH 16, 2015 ●"When Does Cognitive Functioning Peak? The Asynchronous Rise and Fall of Different Cognitive Abilities Across the Life Span" Psychological Science, March 13, 2015 私たちの運動能力や知的能力が歳と共に変化することは、(科学者に言われずとも)誰でも実感している。知的能力に限ってみれば、たとえば「物覚えの良さ(記憶力)」や「暗算力」などの能力は若い頃の方が高い。一方で「相手の
米ニューヨークの市庁舎前で、9か月の息子に母乳で授乳する女性(2014年8月8日撮影、資料写真)。(c)AFP/Getty Images/Andrew Burton 【3月18日 AFP】乳児期に母乳で育てられた子どもは、成人してからの知能レベルが高く高収入であるとした研究論文が、18日の英医学専門誌ランセット(Lancet)に掲載された。研究は、新生児約3500人の30年の成長を追跡調査したもので、その結果には、母親の社会経済的な地位の影響はほとんど見られなかったという。 研究を主導したブラジル・ペロタス連邦大学(Federal University of Pelotas)のベルナルド・レッサ・オルタ(Bernardo Lessa Horta)氏は研究発表声明のなかで「脳の発達と子どもの知能に母乳育児が影響をおよぼすことはすでに知られている」と述べた。 だがオルタ氏によると、母乳を与える
脳に微弱な電流を流すことで認知能力をアップさせるという手法が医学的に注目を集めていますが、同様の効果を得ようと世界中の人が「脳ブーストヘッドセット」を自作しています。はたして「脳をブーストさせることは可能なのか」「安全に行うことができるのか」について、専門家からさまざまな見解が出されています。 Neurostimulation: Hacking your brain | The Economist http://www.economist.com/news/technology-quarterly/21645509-diy-bundle-electronics-or-ready-made-device-it-possible-stimulate 1980年代以降、脳に与える磁場を変化させることで脳の神経細胞を活性化させる経頭蓋磁気刺激法(TMS)という医学的療法が注目を集め始め、近年では脳
「私を飲んで」、「ええ、頂くわ」とアリス。「これで大きくなれば鍵に手が届くし、小さくなっちゃったらドアの下から潜ればいいし、どっちにしても庭に行けるものね。どっちでもかまわないわ!」 冒険の序盤でアリスは「私を飲んで」とラベルが貼られた薬を飲み、たったの25cmにまで縮んでしまう。そして、次に口にした魔法のケーキでは、天井に頭をぶつけるほど大きくなる。とても印象的なシーンだ。 1955年、精神科医のジョン・トッドは、一部の患者がこれとまったく同じ感覚を経験していることに気がついた。この症状は不思議の国のアリス症候群といい、子供によく見られる。物が逆さまに感じられたり、部屋の反対にいる人が隣にいるかのような感覚も報告されている。 キャロルの日記からは彼が偏頭痛で悩んでいたことが伺われる。これは時折アリス症候群を引き起こすことがあったようで、例の場面のアイデアはここから得たのではないかと言われ
電気通信大学は3月3日、小脳の運動学習の理論を構築し、運動の記憶がトレーニング後に小脳内でどのように定着するのかを理論的に明らかにしたと発表した。 同成果は電気通信大学大学院情報理工学研究科情報・通信工学専攻の山﨑匡 助教、理化学研究所脳科学総合研究センターの永雄総一 博士、University of California, San DiegoのWilliam Lennon氏、電気通信大学脳科学ライフサポート研究センターの田中 繁特任教授らによるもの。3月3日付け(現地時間)の「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。 毎日コツコツ勉強して覚えた内容は、一夜漬けで覚えた内容に比べて頭に残りやすくなる。この現象は「分散効果」といい、運動学習においても起こることが発見されている。またトレーニングを終えて休んでいる間も、脳は記憶を定着させるために働き続けていることもわかっている。しかし、記憶の定着
あるときは銀行の窓口業務をこなし、あるときはがん患者の治療方針を提案し、あるときは独創的な料理を作る――。米IBMの「Watson」が提供するアプリケーションはあまりに多彩で、捉えどころがない。 Watsonとは、いったい何を指す言葉なのか。IBMは、クイズ王を破ったこのコグニティブ(認知)システムを、どうビジネスに結びつけるつもりなのか。英語向けのWatsonを日本語に対応させることは、本当に可能なのか。 これらの問いに最も適切な答えを返せるのは、Watson Groupの指揮を執るIBMシニア・バイス・プレジデントのマイク・ローディン氏だろう。 ローディン氏は、Software Solutions Groupの責任者だった2011年半ば、クイズ番組「ジョパディ!」でWatsonがクイズ王を破ったシーンをテレビで見て、思わず「I want that!(これが欲しい!)」と叫んだという。翌
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