花の舞酒造(浜松市浜北区)の社長が新型コロナウイルスに感染したという根拠のないデマが流れ、同社は十七日、「うわさは事実無根」とする文をホームページ上に公開した。新型コロナに関するデマは会員制交流サイト(SNS)を中心に全国で拡大しており、専門家は「不安や恐怖は冷静さを奪う。自制の意識を持つことが重要だ」と呼び掛ける。 「社長がコロナの感染者だといううわさが、営業先で流れていたんですが…」。高田謙之丞社長(40)は三月下旬、こう社員から聞き耳を疑った。「突然のことで気持ち悪い思いがした」と振り返る。 同社によると、取引先や消費者から、このデマに関する問い合わせが数十件あった。理容店で「社長が埼玉であったK-1の試合を見に行き、医療センターで入院しているって本当?」と聞かれた社員もおり、四月初旬に浜北署や浜松市役所などに相談した。